2020年、皆さま本当にどうもありがとう!

  • 2020.12.31 Thursday
  • 16:49


コロナウイルスに翻弄されたこの2020年という一年は、世界中の様々な人たちの生活の基盤を脅かしたり壊したり、自分が長く関わらせて頂いているエンターテイメントの世界でも、ライブハウスが無くなってしまったり、表現する活動の場を失ってしまったり、そこに従来の価値観ややり方を当てはめて考えたり行動することが難しかったぶん、コロナによってモチベーションそのものを失ってしまった人々もいれば、コロナを利用して(ここで言う利用とはつまり反骨心に近い)逆に新しい価値観ややり方を手にすることが出来た人たちもいた一年だったと思っている。

個人的に2020年の一番大きな出来事は、小さい頃から大好きだったスーパーヒーロー、コメディアンの志村けんをコロナで失くした悲しみが今も胸にこびりついたまま離れない。
家族旅行で九州の佐賀を訪れた朝に聞いた訃報。あれほどまでに人前で泣きじゃくったことも生涯初めてながら、車の運転すら出来なくなって後部座席に身を沈め、旅先の店を訪れても、店員さんと話していても涙が出てきてしまい、トイレに篭って泣き、真上に広がる青空と咲き誇る美しい桜が余計に哀しさを倍増させてまた泣き、悲しみに暮れる、というのはつまりこういうことか、と少し冷静を取り戻した翌日になってやっと気付いたほどだった。
でもだからこそ、コロナの恐ろしさを思い知らされ、大好きだった志村けんの死が、自身の活動を改めて見直すきっかけになったことは唯一の副産物であり、救いだったかもしれない。

そしてこんなひどいコロナ禍の中でも、家族や友人、そして愛すべき音楽仲間たちに支えられながら活動を継続出来たことを本当に有り難く思っているし、このコロナ禍で活動の回数が減ったぶん、むしろ一本一本に掛ける思いがより深くなって、結果的に良いライブが増えたと感じているし、先述したその反骨心によって自らの中にある好奇心と情熱の熱量が助長され、この歳になってもまだ成長出来ることへの確信が持てたことで、例年よりもずっと充実感を得ることの出来た実りある一年だったと感じている。

そんなコロナ禍にまみれた2020年、今年もいろいろと楽しいライブはあったけれど、やっぱり何と言っても10月30日の千葉DOMe柏での自身初の誕生日ワンマン、夢観客配信ライブを開催出来たことは今年一番のハイライトだ。
本当はワンマンが終わってからすぐにお礼のブログを書いていたのだけど、思いが溢れ過ぎてしまったせいで乱筆になり、これでは逆に伝わらないというか、もう少し俯瞰して自分を見つめる必要があるかもしれない、と一旦書くのをやめたものの、時間が経てば経つほどその時に感じた新鮮な思いが薄れ、そのぶん自らのステージを俯瞰し過ぎて反省点ばかりが目につき始める、といった毎度のルーティーンに陥り、結局この年末の最後のブログでやっとワンマンのことについて書けている。
遅ればせながら、あの日の夢観客配信ワンマンを観てくれたオーディエンスの皆さま、応援してくれた皆さま、気にかけてくれていた皆さま、本当にどうもありがとう!

何をもって成功と言うのか、理屈で考えようとするとそれはとてもややこしい。
成功ほど曖昧な基準で語られるモノは無いし、ある人にとっては成功でも、ある人にとっては成功ではない。チケットがソールドアウトすることも成功と言えるし、演者の自分たちが最後まで楽しく演奏出来ることだって成功と言えるだろう。

ライブの出来不出来はまずは置いておこう。さきほど俯瞰して自分を見つめる必要がある、と書いたように、どんなに最高だったとは思っていても、しばし時間を置いてワンマンライブの映像を冷静な頭で観てみれば、声が出ていない、キーを外している、簡単なコードミスを犯している、リズムがヨレている、歌詞が飛んでいる、そんな箇所はいくらでも散見されたし、そもそも歌詞が出来ていない新曲をギターまで放り出して歌うなんてのは、こんなのはもはや暴挙でしかない。だけどワンマンが終わった後に自分が感じた正直な思い、そして達成感、メンバーみんなの言葉や表情を見て、色々と大変なこともあったけれど報われたというか、シンプルに、やって良かった、と心から思えたこと。これだけであのワンマンは成功だったと言えるし、目の前にお客さんがいない無観客配信ライブだから、観てくれているお客さんたちが楽しんでくれていたかどうかを確かめることは出来ないけれど、俺が、我々が、あの日観てくれている人たちに一番伝えたかったのはそこに掛けていた『思い』だったから、極端な話、それさえ伝わってくれたらあとはどうでもよかった。だけど思いは見えない。確認しようがない。だから感じることしか出来ない。だけど感じることが出来た。『思い』が画面の向こう側へいるオーディエンスのみんなにきっと伝わったはずだ、って手応えを深く「感じる」ことが出来た。だから勝手ながらあの夜は大成功だったと思っている。

正直、ワンマンの二週間前くらいはちょっとヘコんでいたなぁ、、、二週間前の時点でチケットの売り上げが9枚。もちろんそれが何枚だろうと、観てくれる人が一人でもいる限り全力を尽くして今までやってきたけれど、数字として今の自分の立ち位置や歌うたいとしての需要をハッキリと表していて、自分の心をひどくどんよりと曇らせた。そもそも鈴木ナオトという歌うたい自体がとっくにオワコンなことなど分かってはいたけれど、その時俺は、そんなどんよりとした自分の気持ちとは裏腹に、素晴らしきマジックアワーで真っ赤に染まる空を眺めながら、Twitterへ心境を吐露したこんな投稿を寄せてしまった。



でも落ち込んだのもそこまで!逆にこんな早い段階から9人もの人たちがワンマンのチケットを既に購入してくれているのか、という事実は俺に大変な勇気を与えてくれていた。そして色々な構想をまた練り始める。
ワンマンのセトリは16曲。過去6回のワンマンの公演時間を踏まえてみても、たぶん2時間半、下手すると3時間を超えてしまうかもわからない。(過去最高は3時間40分なんてワンマンもあったくらいである)そんなライブ、100%飽きる。絶対に途中で飽きる。生ライブだってキツいのに、配信でそんな長時間ライブを観てくれる人がいるわけない。生ライブの空気感を観ている人たちに配信で届けることにはやっぱり限界がある、だから何か工夫を凝らさなければダメだ、と考えて、敢えて今回は割り切って配信ライブという特徴をおおいに生かして、途中転換代わりにミュージシャン仲間たちからの応援メッセージを入れ込んだり、インタビューを入れ込んだりする番組風な構成に仕立て上げたらどうかと、あれやこれやと考える。それから11組の愛すべきミュージシャン仲間たちに企画の趣旨を伝え、依頼したすべてのミュージシャンたちが一人もNGを出すことなく快く承諾してくれて、続々とメッセージ動画が俺の元に贈られてきた。それを観ているだけでたまらなく嬉々とした気持ちに包まれてまた勇気をもらい、自分はオープニングムービーのイメージを膨らませたり、新曲に着手しつつ、ひどく忙しい仕事の合間をぬって撮影や編集に勤しんだりして、ワンマンというか、、、作品としてのワンマン映像を届ける、少しでも飽きさせずに少しでも楽しんでもらいたい、という一心で楽しみながら準備に励んでいました。
だってコロナの影響もあるとはいえ、他のミュージシャンたちと比べてライブ活動もそんなに多くはない、新曲もアルバムもしばらく出していない、まるで既存の曲で何年も営業を続ける演歌歌手みたいな活動しかしていない、ただただ音楽や表現することへの情熱だけで、ステージに立っていた近年の俺からすれば、そんなオワコンな自分がワンマンを演らせてもらえる、もうそれだけで感謝しかないではないか、いやマジで!
そして今一度応援メッセージをくれたみんなに改めてお礼を言いたい、本当にどうもありがとう!

もりきこ

加藤卓雄

有田健太郎

カトウマサタカ

矢田太朗

斉藤省悟

YMCK

大貫永晴

一戸惇平(荒川ケンタウロス)

エナ

RYOJIROCK


でも結果的に88名もの人たちがあの日のワンマンを見守ってくれていた。
本当にあの夜は最高の気分だった。それはあの日一緒にステージに立ってくれたバンドのみんなも同じだったし、終演後の朝までの打ち上げは酒も話も尽きることが無く、俺は磯丸水産の喫煙所で感極まってギターのおーたくんを抱きしめながら泣けてしまったほどだ。喫煙所はガラス張りで店内の他の客からは丸見えなので、大の男が大の男を抱きしめて泣いている光景は、それはそれはきっと気色悪い光景だったに違いない。
またいい歳して青臭いこと言ってるこの人、と思われたっていい。でも生身の人間として大事なことを言ってみる。「想い」が無ければ何も始まらない。始まらない、ってことは終わりもしない。想いがあるから何かが出来るのか、何かをしたことで想いが生まれるのか、そんなのはどっちだっていい。先にエッチをしてしまってから付き合うカップルもいれば、付き合ってからエッチに辿り着くカップルもいて、どっちが正しいか、なんて議論することなどまったく無意味なように、想いがそこにあればきっと何かが生まれてくる。
この「想い」がまた何かを生んでくれる予感、自分をまた次の場所へと運んでくれる予感、それ以上にそんな「想い」を仲間と共有出来たこと、それが本当に嬉しかった。想いがあるからこそ長く続けてゆける大きな力になるし、充実も、仕事も、家族も、仲間も、音楽も、想いがあるからこそ、信頼というまな板の上で愛しく調理して食することが出来る。感謝することが出来る。それもこれも、音楽を通して深く学んだこと、今も学んでいること。

本当はワンマンを観てくれた人たちはもちろん、一人一人に直接感謝の気持ちを伝えたいところだけど、それもなかなか難しいことなので、僭越ながらここでお礼を言わせてください。
みんな、本当に本当にどうもありがとう、本当にありがとう。

それでは最後に、愛すべきナオトバンドのみんなへ、この場を借りてささやかながらメッセージを 送らせてください。

Eg / おーたこーじ(ペパンポイ)


おーたくんとは、今からちょうど10年前に新宿OREBAKOというライブハウスのイベントで対バンになった時、ギターが無いのでギターを貸して欲しい、と声を掛けられたことが出逢いのきっかけだった。ライブをしに来ているのに自分のギターが無いなんて何てヤツだ、と思ったけれど、一見無愛想に見えるそのイメージとは裏腹に、ステージに上がるとまるで別人のようなパフォーマンスを見せてくれることに驚いたものだ。それから何年か経ったある日の弾き語りのライブで対バンになった際、「さよならリメンバー」という曲でギターサポートをお願いしたことがすべての始まりで今に至るのだけど、お付き合いさせてもらってから10年。10年といえば親友と言っても何ら間違いはないと思うのだが、何せいつ会っても初対面、みたいな朴訥とした男なので、未だスタジオやライブハウスで会うと初めの3分くらいは戸惑う。でも朴訥な彼から出る言葉には本当にウソが無く、おーたくんといると何故か落ち着く。そして散々寡黙だったかと思うと、ステージでは爆発的な動きとプレイで我々を魅了してくれる。漫画こち亀で例えれば、普段は穏やかなのに白バイに乗った途端に豹変する本田のような男だ。 いつも控えめで前に出過ぎないことをわきまえている男だけど、それが逆におーたくんの個性を際立たせて、ひどくシニカルな雰囲気を醸し出しているカッコいい男。俺はそんな不器用なおーたくんが大好きだ。
ただ一つだけ、LINEの既読がなかなか付かないことだけは来年の課題として心に留めておいて欲しいところである。
おーたくん、どうもありがとう、来年もどうぞ宜しくね。

Ba / うみんちゅ


なんてクソ生意気なヤツだ!それがうみんちゅの第一印象である。東京、埼玉、神奈川、千葉の各ライブハウスをサーキット方式で回ってライブを行うイベントで、俺は東京代表として、うみんちゅはイエスタデイというバンドで神奈川代表として選ばれて、一ヶ月間イベントを共にしたのだけど、まだ22、3歳といえば当然生意気盛り、一方の俺は最年長の42歳で落ち着き払った紳士、とはまぁウソだけど、どう転んでも交わることなどないだろう、と思っていたし、加えてお互いがお互いに第一印象が良くなかった者同士だったにも関わらず、気が付いた時にはいつも隣に座っていた。19歳も年が離れているのにプライベートでも本当によく呑みに行ったし、その生意気な印象とは打って変わって実によく人のことを観察してモノを言ったり行動している。たぶんナオトバンドのメンバーの中でも実は一番の常識人なんじゃないかと思っている。2014年の6月から6年間、ずっと俺の隣でベースを弾いてくれていて、やっとワンマンのステージを共に出来たことが本当に嬉しくて、ステージ中、何度もうみんちゅのほうを見てしまった。チャラいけど、本当にいいヤツなんだよな、うみんちゅ。
しかし一時期は俺のことを「心の兄貴」と称してくれていたものの、あれから時が経ち、うみんちゅもすっかり大人になって落ち着いてきたせいで、だらしない俺が徐々に浮き彫りになり、時々立場が逆転してムカついたり、時々介護されているような気持ちになることも否めないが、それでも何をされても本気で腹が立つことのない、今もかわいい後輩であり続けている。うみんちゅ、いつもありがとうな、こんな俺だがこれからもよろしくなブラジャー。
あ、ブラザーだった。

Dr / 小野雅人


小野くんは斉藤省悟というシンガーソングライターのバンドでドラムを叩いていて、俺がその省悟と仲が良かったことで必然的に出逢ったわけなのだけど、渋谷O-WESTでの初対バンの際に俺のステージを観た小野くんの俺への印象は「この人とはきっと仲良くなることはないな、、、」という感想を抱いたらしい。そんな小野くんの俺への印象も手伝ってか、それから何度か対バンしても、ましてや自分のイベントに出演してもらった際にも挨拶すらもままならないような時期が二年ほど続いていたのだが、当時ナオトバンドでドラムを叩いてくれていた泰平くんがバンドを抜ける際に、省悟バンドでの小野くんのプレイを見て気に入っていたので、柏のライブハウスで会った時に、一度一緒にどうだい?と声を掛けたことがきっかけとなり、2016年の1月からずっと、今日まで一度も欠かすことなく俺の後ろでリズムを刻み続けてくれている。小野くんはうみんちゅと同い年なのだけど、物事を正面からも斜めからも見ることの出来る力、冷静な分析力に思慮深さ、それでいて何と言っても耳が素直なことが本当に素晴らしい。歳を重ねると経験値が上がるぶん、どうしても人の意見に耳を傾けづらくなってくるのは致し方ないことなのに、小野くんは人一倍耳が素直で、咀嚼能力も高い。だからそのスキルもそうだけど、一緒にバンドをやっていてこんなに助かるドラマーはそうそういないんじゃないか、と心から思う。公私共々交流が深いとはまさにこのことのように、考え方も似ている部分が多々あるので、時々一緒に仕事もしたり、呑みに行ったり、その酷い第一印象はどこへやら、今ではバンドを超えて信頼の置ける存在だ。一緒に福島へ遠征に行ったり、語り合ったり、小野くんとは優しくて胸が温かくなる思い出がたくさんある。そして今回のワンマンの後にメンバーがバースデーサプライズをしてくれたのだけど、小野くんがその先頭に立ってサプライズ企画を陰で進めてくれていたこと、本当に感激しました。
いつも愛に溢れている小野くん、ホントありがとう、これからもどうそ宜しくだぜ!

Key / ニシナオユキ(LOMA)


ニシナオユキという男はミスターエピソードだ。本人はいたってそんなつもりは無いのだろうが、変わっている人というのは自分のことを普通だと思っているのは世の常で、普通だと思っているからこそ、それが恒常的に普通に繰り返されるものだ。そんなわけでニシくんはとにかく思考と行動が奇抜で、いつも我々を驚きと笑いの渦に巻き込んでくれる。いやニシくん、あなた本当に変なヤツだよ! ニシくんとはおーたくんと同じように新宿OREBAKOというライブハウスで7、8年前に知り合ったものの、それから何の接点も交流も無かったのだけど、そもそも自分の作る歌にはストリングスを始めとしたキーボードの存在の重要性をずっと考えていて、4年前に自分が「New Life Paradiso」という曲を作った時に、いよいよどうしてもキーボードの音が必要になり思考を巡らせていたところ、昔一度だけ見たことのあるニシくんのピアノ捌きがパァーっと思い出されて、それはまぁいきなりTwitterのDMでニシくんへ連絡を取った。まぁあれは完全なるひとつのナンパである。 ニシくんは音楽理論がしっかりしている人なので、今やナオトバンドの屋台骨のような存在で、自分で作っておきながら、何のコードを弾いているのかよく分からない俺に代わって、ニシくんがいつも優しく教えてくれる。おかげでメンバーは曲の構成こそ俺に尋ねてくるが、コードに関してはもはや俺の目を見ることなくニシくんに尋ね、かく言う俺自身も、そうか、これは◯◯なのか、、、と理解するという「ねじれ現象」がたびたび起きる。 ニシくんとも2016年の9月からずっとお付き合いさせてもらっていて、その弾きっぷりも呑みっぷりも傍で楽しく堪能させてもらい、時々違った意味で心配になることもあるけれど、この素晴らしきピアノマンのおかげで俺の音楽の世界を広げてくれたことを本当に感謝している。 ニシくん、ありがとうね、これからもよろしく。でも頼むから泥酔して朝まで路上で寝ることだけは気をつけてくれ!

【動画】
ワンマン後のメンバー未公開挨拶

【動画】
夢観客配信ワンマン『New Life Paradiso』ダイジェスト

【動画】
ワンマン最後のMCノーカット


愛でしかない、卑猥なバースデーケーキ(笑)


愛でしかない、メンバーからのメッセージ色紙ともりきこDANNY画伯の絵(泣)


マスクで顔を覆って人と逢うしかなかった2020年。ウイルスが見えないように、相手の表情が読み取りづらい。
己の想像力を試された一年でもありました。
辛いことがあればその先にきっといいことがあるよ、とは月並みだけど、きっとそれは正しいし、やっぱりそう「想い続ける」ことでそのような方向へ導かれるのだと思います。
来年こそは、そのマスクを外して笑い合える日が来ますように。
みんなの健康と、その健康な思考でハピネスな時間を多く過ごせますようにと、心から願う。
2021年の来年も楽しいことを考え、そうした渦の中にみんなを巻き込んでゆきたいと考えているので、皆さま、どうぞよろしくお願いします!

それではオーディエンスのみんな、どうそ良いお年をお迎えくださいね!



2020年12月31日 大晦日。
鈴木ナオトより、大いなる愛をこめて!

ありがとう!『Rising labo』音楽と人 vol.2【プレミア配信編】

  • 2020.09.26 Saturday
  • 22:30


SNSの短文投稿が主流となった昨今、俺みたいな長文ブログを読むような人は稀有な人たちだと思います。それなのにまたここへ来てワンタイを読んでくれている皆さま、どうもありがとう!

遅ればせながら、先日9月21日に行われました鈴木ナオト×代々木labo presents『Rising labo』〜音楽と人 vol.2【プレミア配信編】は入場限定チケットも完売となり、大盛況ののちに無事終了致しました。
会場へ来てくれた皆さま、配信を観てくれた皆さま、本当に本当にどうもありがとう!

このコロナ禍の中でこのようなイベントを開催することに対して、色々と思うかたもいらっしゃると思いますが、会場となった代々木laboは大好きなライブハウスだし、店長のハロー松田ことハロさんのこともlaboスタッフのみんなのことも大好きなので、音楽人として、主宰として今出来ることを精一杯やらせて頂きました。

今回声を掛けて快く出演を承諾してくれた重田基喜、オグラユウスケ、カトウマサタカ、有田健太郎、もりきこのJUNNYちゃんにDANNYちゃんは本当に素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれて、スピンオフながら、この『音楽と人』というイベントを一緒に作り上げてくれたこと、本当に感謝しています、どうもありがとう。

オーディエンスの皆さんも最初から最後まで席を立つことなくステージを観続けてくれて、それが我々演者にとってどれだけ力を与えてくれたか計り知れません、本当にどうもありがとう。
チケットを購入してカメラの向こうで観てくれた皆さまも同じです、カメラの向こうでお客さんたちが観てくれている、という事実は、例えそこにいなくても高揚感と緊張感をもたらしてくれる。本当にどうもありがとうございました。

ライブハウスは楽しくて、素敵な場所だけど、中で人が動いていなければ意味がありません。
今回出演してくれたアーティストたちは、それぞれの個性で、それぞれのやり方で、熱のこもった思いと詩を届けてくれた。拙いながらも最初から最後まで司会をやらせてもらいながら、そんな彼らの姿を見つめ続けていたものだから、自分の出番の時はつい感極まってしまい、アンコール後のMC中には年甲斐も無く危うく不意に泣きそうになってしまい、実に危ないところだった。

お酒飲んで、酔っ払って、好きなことやって、というだけがライブハウスじゃないんです。若い時はそんな時も当然あったけれど、ライブハウスはその人の本気を見れる場所じゃなきゃいけない。それは何でもかんでも真面目にやれ、って話ではなく、本気で歌い、本気でふざけ、本気でモノを言い、本気で汗をかいてなきゃいけない。
そうした人間たちが中で動き続けてこそ、そういう人を観たいと思う人間たちが足を運んでくれてこそ、そんな人たちの汗でこそライブハウスは輝くのだと思っています。

でもこれはライブハウスに限らず、どんな世界でも同じことですよね。 相手の本気を見たいし、相手の本気を笑うことなんて出来やしない。
つまりあの日は、演者からオーディエンスまでみんな本気だったのだと俺は思っています。
そして先述したように、そんな本気を見せることが出来るのがライブハウスで、ここがあるからこそ我々は人様の前で歌うことが出来ている。会場が無ければ始まらないのです、だから代々木labo、店長のハロー松田ことハロさん、本当にありがとうございました!

それでは、あらためてこの日出演してくれた出演者たちに俺からの思いを綴らせてください。

LINE UP.1 重田基喜


【変幻自在のメロディーメーカー】

基喜(もとき)のことを語ろうとすると、どうしても俺がボイストレーナーをやっていた頃の話になってしまう。なぜなら彼がまだ19歳だった頃から俺のボイトレ教室へ通い続けてくれて、延べ200人くらいいた生徒さんたちの中でも一番長く俺のもとへ通い続けてくれた素直で粋な少年だったから。性格は俺とはまったく異なるのだけど、誕生日が偶然にも同じということも関係しているのか、一緒にいて話していると、考え方や物事の捉え方に共通している部分が多々あり、もうかわいくて仕方がなかったものだから、自宅へ招いて食事したり、結婚パーティーで歌ってもらったり、本当に色々な思い出がある。

基喜の作る曲は当時から傑出していて、陳腐な曲しか書けない自分からすると、目の前のその若い才能には会うたびに目を覚まされるものがあった。それに加えてその控えめな人柄。出逢ってから15年以上の月日が流れたというのに、こうして今も心の傍にいてくれて、こうして同じステージで一緒にイベントを作って、そんな個人的な感慨も相まって、この夜の基喜のライブを観ていたら涙腺がまずいことになってきたので、思わず目を逸らしてしまった。
今回のイベントのトップは基喜にしか務まらないと初めから確信していたけれど、見事に、想像以上にイベントに華と勢いをもたらしてくれた。大げさな話ではなく、あの日、あの基喜のステージがあったからこそ、その後にいい流れが繋がっていったのだと思っています。トップは本当に難しい。でも空気を作ってくれた。そう感じているのは俺だけではないはずだ。
本当に素晴らしい歌うたいになったと思います、俺なんかよりもずっとずっと遥かに。それが本当に嬉しくてたまらなかった。個人的にもう一つツボだったのは、ライブ中のMCで「今日出演していらっしゃる皆さんの中で、僕が一番ナオトさんとの付き合いが長いと思います。って、謎のマウントですね、、、」と話して場を和ませる笑いを取っていたこと。基喜の人柄がその音楽と同じくらいに変わらず愛おしい。基喜、ホントにありがとう。

LINE UP.2 オグラユウスケ


【アンニュイ小説ロック】

俺は彼のことを「おぐ」と呼んでいる。まぁ名前が小倉なのだから、実に一般的な呼び方だ。おぐと出逢ったのは2012年か2013年の頃だったと思うのだけど、おぐはその頃ノンアルコールというバンドでギターボーカルをやっていて、初めて対バンした日のリハーサルで見たおぐのステージでの色気と特徴的なその声、そしてその音に惚れ込んでしまい、手にしていたiPhoneのボイスメモを急いで起動させてしまったほど、初見から今現在まで、オグラユウスケという歌うたいには心底惚れ続けている。
しかしプライベートでも仲良くさせてもらっているが、17歳も年上の俺に対して、酔っ払って寝落ちした俺の乳首を弄って笑っているようなけしからんヤツだ。バンド時代と今のソロでは作風も随分と変化したけれど、心にジワリと汗をかかせるような歌うたいであることには変わりなく、どこか陰鬱でありながら、それでいてどこかには必ず光が射している、それがオグラユウスケの詩の世界。まるで小説のようなのだ。今回おぐを2番手として置かせてもらったのは、間違いなくステージを温めてくれるに違いない基喜の後でクールダウンさせるような、森の中でシトシトと降る雨のような、そんな役割に期待してのことだったのだけど、まさにそんなオグラユウスケの世界をしっかりとしっとりと魅せてくれて、このオグラユウスケの深いからこそ分かりづらい世界を、もっとオグラユウスケを知ってもらいたい、とライブを観ながらずっと考えていました。6年前にノンアルコールで出演してくれた『音楽と人vol.1』の後、「また出たい!」と言ってくれたこと、俺は覚えてたんだぜ、それは俺の願いでもあったんだ、だからお互いに叶えることが出来て嬉しいよおぐ。
またなおぐ、ホントにありがとう。

LINE UP.3 カトウマサタカ


【悲哀強靭ポップフォーク】

カティのことは今年になるまでずっとカティさん、と呼んでいた。なぜなら周りがみんな彼のことをそう呼んでいたから。カティと出逢ってから今日までの日を考えてみると、もう7年くらいは経っているはずなのだけど、仲良くなったのはつい最近のことで、それまではライブハウスで会っても挨拶してちょこっと話す、そしてお互いいつの間にかいなくなる、そんな距離感の間柄だった。それが去年6月のカティ主宰イベントへ呼んでもらったことがきっと呼び水となり、そして11月のRYOJIROCKのイベントでまた一緒になったことでいよいよ距離が近づいて、俺は来年からカティさんのことをカティと呼ぶぞ、と言って、宣言通りカティと呼び始めてから急激に距離が近づいたと感じている。でもそれこそがカトウマサタカという人であり、それこそがカトウマサタカの詩であり、その人柄もその詩も、まるでスルメのように噛めば噛むほど味わい深くなる、そんな音楽と人、それがカトウマサタカという男なのだ。実際に、今年に入って距離が近づくまでの間にもカティが歌う曲にはジンワリと惹かれるものがあり、カティと仲良くなるよりも先に、カティの詩はすでに俺の傍にあった。何か口ずさんでしまうんです。いいことを淡々と歌う、そしてどこかたくましい。すごくフォークなのにポップで、悲哀とたくましさが共存してる。今回カティを3番手に置いたのは、カティの人柄と詩が持つ中和力を信じていたから。基喜とおぐが作った流れを一旦浄化させるような、そんな柔らかい力を持っている詩と男だから。
それはまさに、狙い通りでした、体温のような見事なステージでした。嬉しかったよカティ、ホントありがとう。

LINE UP.4 有田健太郎


【歌うロードムービー】

ありけんこと有田健太郎という歌うたいも、先ほど紹介したカトウマサタカと同様に、その存在は随分と前からお互いに知ってはいたけれど、格段これといった距離が近づくようなタイミングや機会が無く、これまたカティと同じように、つい一年前くらいまではありけんのことは「ありけんさん」と呼んでいた。なぜならありけんが俺のことをずっと年下だと思って接していたから、俺は年下のふりをし続けなければならなかったのだ。だからライブハウスで会っても、「ナオトくん久しぶり」「あ、ありけんさんお疲れさまです」こんなふうに。
しかしなぜそれが今のように「おー、ありけん!」「あ、兄さんお疲れさまです!」というような通常のパワーバランスになったのかは話すと長くなるし、このネタはみんな大好物で賞味期限の長いネタなので、これからまた耳にすることと思います。ありけんは上下関係をものすごくわきまえている人なのに、酔っ払うとちょっとめんどくさい。でもそれがものすごく人間くさくって、先輩ミュージシャンや後輩ミュージシャンからとても慕われている。毎年必ず大きなイベントやワンマンもこなして、音楽人として尊敬する部分がたくさんあるし、後輩ながらその背中を見ては、すごいなぁ、と思いながらその活動をそっと見続けています。ありけんの作る詩は俺の中ではまるでロードムービーのようで、それは一枚の絵だったり、組写真だったり、自転車だったり、のんびりと走る車の中から見える景色だったり、それがちょっと変態的なギターの弾き方も相まって、他の人には絶対に出来ないありけんワールドを持っている。今回ありけんを4番手に置いたのは、後半戦に入るトップのようなイメージで、ありけんワールドで会場をハピネスな雰囲気に変えてもらいたかったからなのだけど、俺が今まで観たありけんライブの中で一番緩急あるライブで、それでいてありけんらしさはそのままで、ありけんいいな、出てもらえて良かったな、そんなことを思いながらステージを見つめていました。
ありけん、ホントにありがとう。

LINE UP.5 もりきこ


【ハマのヴィンテージロックデュオ】

つまり、彼らのファンなのだ。もりきこに直接オファーを出したのは、7年前の自身のワンマンのオープニングアクトをお願いした時、一昨年新宿OREBAKOというライブハウスが惜しくも無くなってしまう時に「音楽と人」とは違う趣旨の主宰イベントを組んで出演を依頼した時、そして今年5月の代々木laboでの無観客配信ツーマンでオファーを出した時、その3回だと記憶しているのだけど、4回目となった今回のもりきこへのオファーの際も、例にもれずやっぱり緊張した。だって彼らのファンだから。8年前ほどに新横浜だか新宿だがそのどちらかで初めて対バンしてそのステージを観た時に、この二人すごい、って、最初から最後まで揺らぎなくすごい、と思い、特にDANNYちゃんのパンチある歌声とその完璧なMC力に圧倒され、この後演りづらいな、、、と気持ちの中でそっと打ち負かされたことを今でも思い出せます。アコースティックギターの二人組というと、どうしてもあのデュオを連想する人たちは多いと思うのだけど、俺の中でアコギのデュオというと彼ら「もりきこ」しか思い浮かばないほど、サイモン&ガーファンクルをとっくに超えている。だからもはやどんなカッコいいステージを見せつけられても嫉妬もしないし悔しくもない。単純に、彼らのファンなのだ。
JNNNYちゃんとはプライベートでも毎夏一緒に遊んだり、自身のナオトバンドでもギター&コーラスで時々サポートに入って頂いて、バンドに華をもたらせてもらっている。もりきこのフロントマンを横に置かせるこの贅沢さ、そして俺の曲につけてくれるもりきこ仕込みのそのハーモニー、いつもこれはたまらん、と思っている。
そしてこのイベントでずっと司会をさせてもらっていた俺が自分の出番になった時、JUNNYちゃんが俺の代わりに司会を務めてくれて、会場を煽りにあおって盛り上げて我々を盛大に紹介してくれたこと、とっても嬉しかった。今回そんなもりきこの二人を5番手に置いたのはもはや必然で、本当はトリでもいいんじゃないか、とも考えたけれど、どんな時でもどんな場所でもトリのようなステージを常に魅せてくれるので、結局何番手だってもりきこはもりきこなんだと思っています。今回のステージも、基喜から、おぐから、カティから、ありけんから、と繋がれた魂を一気にトップギアに入れたかのようなステージで、きっとあのまま終わってもイベントは立派に完結したように思う、そんなステージだった。安定といえばそうだけれど、あとは任せたぜ!との声が心にぶっ刺さるようなそんな激アツなステージだった。最高だ、これからも君らのファンです、揺るぎなく。もりきこ、ホントにありがとう。 

LINE UP.6 鈴木ナオトバンド



【火種ロック】

自分のことはいいです、思いは先ほど書いたので!
だけどメンバーのEg.おーたこーじ、B.うみんちゅ、Dr.小野雅人、Key.ニシナオユキ、この4人にはこの日の出演者たちと同様であり、また別の意味でも感謝しかない。拙い俺の単純な曲を煌びやかにしてくれるのも、リズムやビートを与えてくれるのも彼らがいてこそで、あの日、俺が最後に一人で弾き語りをしていたら、と想像すると、締まりが悪くて仕方ない。安心感が素晴らしいメンバーなんです、本当に。俺を自由にしてくれる、そんなメンバーたちです。加えて重田基喜、オグラユウスケ、カトウマサタカ、有田健太郎、もりきこ、とイベントに素晴らしい流れを作ってくれたので、バンドメンバーを背にした安心感の中、変なことはせずにその流れに乗っかるだけでよかった。あぁ、多くの人たちに支えられているんだなぁ、って思い浸りながらステージに立っていました。
おーたくん、うみんちゅ、小野くん、ニシくんに対しては、来月のワンマンが終わった後にゆっくり書かせて欲しい。
ホントにいつもありがとう、来月のワンマン、どうぞよろしくね。

そんなわけであらためて皆さま、本当にご来場、そして配信ご視聴ありがとうございました!
多くの人たちのおかげでこうして今もステージに立てていること、この大変なコロナ禍の中で、リスキーなこともあったろうに一緒にイベントを作り上げてくれたこと、本当に感謝しています、どうもありがとう。

イベント後、ニシくんと一緒の帰り道に、ニシくんが俺にこう言いました。
「誰かの一日を気分良く終わらせてあげれるって素晴らしいですよね」って。
本当にそう思う。それが出来ていればそんなに最高で幸せなことはないし、それが一方的なことではなく、お互いがお互いにそう思い合うことが出来れば感謝は続くし、日々は和らいで、明日がきっと楽しくなる。例えそれが期待外れのひどい一日で終わる日があったとしても、そういう思いがあれば、心の貯金があれば人は一日で生まれ変わることも出来る。
ペースは遅いけれど、またそこにいるみんなが楽しむことが出来るようなイベントを作っていきたいと思っています、本当にありがとう、また愛ましょう。

というか、逢ってくださいね。
これからもどうぞ宜しくお願いします。

鈴木ナオトより。


チーム音楽と人のみんなとハロさん、なぞのカトヒロと!

ワンマンライブに向けての再発表です。

  • 2020.09.13 Sunday
  • 21:57


【長らくお待たせしました!と言えばいいのか、そもそも待ってくれた人なんているのか、自信は無いし、不安だし、というのが今の正直な気持ちなのだけど、わたくし鈴木ナオト、6年ぶりのワンマンライブを今年の10月30日金曜日に秋葉原CLUB GOODMANにて開催させて頂くこととなりました。】

皆さま、長く続くこのコロナ禍の中元気にお過ごしですか?春の匂い、初夏の高揚、夏の楽しい幾多の風物詩、そんな季節感をまるごと新型コロナウイルスの野郎に奪われたままはや半年が過ぎようとしています。
新型コロナウイルスが世界に蔓延する少し前の二月に、冒頭のようにワンマン開催の発表をさせてもらい、驚くほどの嬉しい反応をたくさん頂きました。何事もなければその発表をした瞬間から、よーいドン!と勢いよく駆け出して、決まっていたライブも含めて、転んだりバテたり滑ったりもしながらも、そんな傷を愛おしく眺めながら十月三十日のワンマンを迎えようと、そう決意していました。

ふぅ、、、これはどうやら長くなりそうな気配なので、まずは発表から先に書くこととします。今年の十月三十日に秋葉原CLUB GOODMANで開催予定だったわたくし、鈴木ナオトのワンマンはグッドマン閉店によって中止となり、日程は変わらず、DOMe柏にて無観客配信ワンマンとして開催する運びとなりました!当日の予定を立ててくれていた方たちには、アナウンスがひどく遅れてしまい本当に本当に申し訳ありません、本当にごめんなさい。

とにかく、このブログを書くのにものすごい時間が掛かっている。早く再発表すべきことなのに、どこか納得のいかぬ内容の文章を睨み続け、もっと正直な気持ちで書かなきゃダメだ、もう少し書き足そう、つらつらつら、、、と書き進めてゆくうちに世の中の状況が変化してゆくものだから、そんな変化に同期するように自分の心境や考えた方も変化してゆき、それまで書いていたものを添削したり加筆したり、そんなことを繰り返しているうちに、これを書き始めてからすでに一ヶ月以上も経っている!

まだ日本が緊急事態宣言を発令する前の三月当初は、ナオトさんのワンマン、秋で良かったですね、との声を頂いたりしたけれど、いや、これは秋もすでに黄色信号だと思うよ、と決して楽観はしていなかったんです。かと言ってモチベーションが下がるわけでもなく、それから日本が自粛の波に飲み込まれていっても、その中で自分がやるべきことが変わらず傍にあることや、ライブハウス救済プロジェクト等も含めて人から必要としてもらえることや与えてもらえることは本当に有り難い思いでした。でも同時に、これからは先はもうホンモノしか残らない時代になるんだろうって、そんなことを考えてちょっぴり怖くなった。
なぜって、自分がホンモノに憧れ続けているニセモノであることを重々知っているからなんです。

考えてみたら今までがちょっとおかしかったのだ。元来芸事の世界というのは、そこにあるモノもそこにいる人も気品がきちんと備わっている百貨店のような世界だったはずなのに、この十年くらいの間で急速にバンドやアーティストが大量に所狭しと商品棚に並べてられているドン・キホーテのような世界になってしまった。
もちろんそれがいけないことだとは思わないし、ドン・キホーテに置いてあるモノはニセモノだらけ、なんて話をしたいわけではない。それに俺は格別用も無いのに夜な夜なふらり立ち寄ってしまうほどドン・キホーテは好きだ。だから俺はよく思うんです、ニセモノを愛そう、って。世の中はホンモノよりもニセモノに溢れているからこそ、ニセモノをただ闇雲に否定したり拒絶するのではなく、ニセモノを見て笑ったり楽しむことで日々は愉快にもなるし、それは結果的に心に余裕をもたらして、そこからホンモノを見つけ出そうとする行動や思考のとてつもないエネルギーを生み出してくれる。
でもやっとの思いでホンモノを見つけたと思いいざ比べてみたら、何がホンモノで何がニセモノかだなんてそんなことはどうでもよくなっていて、そこに愛着も相まってニセモノがホンモノを凌駕していた、なんてこともあったりする。

けれどこの長いコロナ禍で、所狭しと乱雑に積み上げられている自分たちがいよいよ棚卸しをされる時が来たぞ、って、そんな思いが襲ってきたんです。こんなことを言うとものすごく偉そうに聞こえてしまうと思うけれど、これといった特筆した芸を持っているとは思えないよう人たちが、チヤホヤされることで勘違いして、まるでちょっとしたスターにでもなったかのような気分になって、真っ赤に染まった鼻が伸びてゆく。そんなバンドマンやアーティストを傍でたくさん見てきた。だけど実際の自分はどうなんだって。天狗ならまだいい。天狗になるということは、少なくともそこに事実や評価があるからで、それが本当の自信に繋がってゆくこともあれば、どこぞの誰かにポッキリとへし折られることで心を入れ替えるきっかけをもたらされたり、心が鍛錬されることへ繋がることもしばしばあるからだ。

でもどんな世界でもそうだろうけど、調子に乗って長い間勘違いを続けるような人間たちが伸ばす鼻はそんな鼻ではなく、ウソをついたら伸びる細いピノキオの鼻みたいなものなのだ。そんな小枝みたいな鼻を誰かにへし折られたところで気にもならないのだろうし、そもそもそんなピノキオ歌うたいやピノキオバンドマンなんて、このコロナの時流の渦に飲み込まれて真っ先に淘汰されるだろう。いや、もしくは自分の熱量の薄さに気付いて自分から淘汰されてゆくバンドマンやアーティストはたくさん隠れているに違いない。このコロナ禍の中ではニセモノは確実に淘汰され、ホンモノしか生き残れない。社会構造としてそもそも当たり前のことが、より一層加速してゆくんだろうなって。

ホンモノしかステージに立つことが許されなかった時代に戻るだけなんだ、そう、元に戻るだけ。今我々は、習慣も、風習も、文化もすべて丸ごと変動する時代をその真っ只中で見つめていて、演者側の気持ちやモチベーションは当然ながら、それを今まで観てくれていたオーディエンスの人たちの気持ちもまた同じだと思う。コロナの恩恵というか、コロナが生んだ副産物である生配信ライブという文化も、それはそれは新しい音楽の形として楽しいものになってきているけれど、これから配信ライブがどんなに進化したところで、手は手を繋いでこそその真心の温度が伝わるように、生演奏を傍で身体に浴びるエネルギーには到底敵うわけがないと断言出来る。でもこのコロナが終息した後の世界で自分はどうなっているんだろう、そもそもそのステージに立っていられるのだろうか、生き残っていられるのだろうか、という思いが心のど真ん中に鎮座して、ただでさえ需要の少ない自分という歌うたいに対して、まるで禅問答のように、お前は誰だ、そこで何をしている人間だ、との問いをずっと投げかけられているような、そんな日々の中を歩いていました。

今秋にワンマンを開催する予定だった都内有数の老舗ライブハウス、秋葉原CLUB GOODMANが新型コロナの影響を受けてこの八月をもって閉店してしまうことを、長年の親友でありCLUB GOODMANのブッカーであるワッシーこと鷲山くんから電話で連絡を受けたのは六月半ばのことでした。
ワッシーは、ナオトさん、ワンマンすいません、、、と謝っていたけれど、そんなことはどうでもよかった。知らせを聞いて、まさかグッドマンが、という気持ちでいっぱいだったし、グッドマン閉店の知らせはとてつもないスピードで心に虚無感をもたらした。どんなことがあろうとも、逞しくて生きる力に満ちている人たちと分かっていても、ワッシーやグッドマンスタッフたちの気持ちや今後の生活を案じて、電話の向こうのワッシーに気の利いたことを一つも言えなかった。大丈夫とも、頑張れとも、ましてや今までお疲れさまだなんて、どこを見つめてもどこに手を伸ばしても、語彙というモノがそこからすべて泡のように消えてしまった。
ずっと音楽業界で生きてきて、その人徳や人柄で多くの人から信頼を成していったミュージシャンでもあるワッシーみたいな人が、グッドマン最終営業日までお客さんを入れられず、感謝祭のようなイベントも組めずに、直接のお礼もお別れも言えぬまま、こんな形で終えてしまうことが本当に無念でならなかった。

ワッシーはもちろん、お世話になった敏腕スタッフのジョンくんを始め、グッドマンスタッフの人たちは本当に素晴らしく、今時ワンマンなんて誰だってやっていることだけど、だからこそここでワンマンをやりたいと思ったし、ワッシーのいるグッドマンでワンマンをやりたかった。だからグッドマン閉店の知らせを受けてからというものの、たぶん自分の音楽人生で初めてとも言えるほどどこかモチベーションが下がってしまった部分もあり、こっちがダメならはいあっち、みたいに気持ちを切り替えることも出来ず、別の開催地を探すにしても、このコロナ禍で来店してくれるお客さんやお店への影響、自らの思いを何度も推考した末、グッドマン最後の出演となった七月十日のライブの前に、楽屋に集まっていたメンバーたちに十月のワンマンは延期にしようと思う、と一度は伝えたんです。

だけれど、です。 閉店からまだ一ヶ月もしないうちに、多くの人たちからの支援や声援によってグッドマンは復活に向けて戦っているし、大好きなライブハウスの人たちも、アーティストも、バンドマンたちも、決して表立って見せることはないけれど、みんな頑張っている。そんな姿を見ていたら、やっぱり演らなきゃダメだって思ったんです。
ここから先はニセモノは淘汰されてホンモノしか生き残れないとは書いたけど、ニセモノって、何をしてニセモノと言うんだ、ホンモノって、何をしてホンモノと言うんだ、って。結局のところ、ニセモノかホンモノかの話ではなくって、ここから先は気持ちが本気な人間しか生き残れない、ただそれだけのことなんだ。自分がニセモノであることを恥じるのはもうやめた。逆にコロナに教えてもらったんです、あぁ、この程度のことではこの火は消えないな、って。

実のところ、DOMe柏さんで無観客配信ワンマンを開催させてもらうことはずいぶんと前に決まっていました。七月中旬に昔からお世話になっているライブハウス、DOMe柏の配信ライブへ出演させて頂いた際に、このひどいコロナ禍の中でもオーナー南武さんがものすごく前向きな思考と姿勢で今後のライブハウスシーンのことを考えていることや、システムも含めた配信ライブへの取り組み方に感激し、そんな南武さんと店長の緒形晋ちゃんの二人に十月のワンマンのことを相談したところ、是非ともやりましょうよ!と言って頂いたことを機に、しばし持ち帰って一週間ほど熟考し、そして決断して、バンドのメンバーに伝えました。
それでも再発表がこんなにも遅れてしまったのは、何よりも自分の優柔不断な気持ちが一番いけないのだけど、グッドマン開催が決まっていた以上、グッドマンが閉店を迎える前に発表するわけにはいかない、という自分のこだわりと、再発表するのならちゃんと気持ちを伝えたい!という気持ち(でもいくらなんでもあまりに時間が掛かり過ぎる)そしてブログもほぼほぼ書き終えて、さぁもうアップしよう、と思っていた矢先に出演した先月二十八日の豪徳寺leefroomでのRYOJIROCK主催の有観客&配信ライブで、お客さんが目の前にいてくれることのエネルギー、そのエネルギーから引き出してもらえるパフォーマンスやリアルな喜びを心から感じて、その結果、やっぱり限定でもワンマンにお客さんを呼びたい!と気持ちが二転三転としてしまい、ここまで時間が経ってしまいました。

でもね、やっぱりだからこそお客さんに来てもらいたいんです。コロナなんて気にせずに安心して思い切り楽しんでもらいたいんです。だからやっぱりせっかくのワンマンを中途半端な形でお客さんを入れちゃダメだな、配信なら配信にしか出来ない楽しいことがたくさんあるし、これ、今しか出来ないことだよな、って。だから誕生日ワンマンなんて柄でもないことは後にも先にも今年一度だけと決めていたけれど、来年の五十歳の時に復活したグッドマンでまたワンマン演ればいいじゃないか、お客さんに観に来てもらうのはその時までに取っておこう!って、そう決めました!
それにDOMe柏の配信ライブのクオリティ、南武さんと緒形晋ちゃんの心意気は本当に素晴らしくて、勇気を与えてもらえたんです。これを読んでくれているかどうかは分からないけれど、ここでも改めてお礼を言わせてください。
南武さん、晋ちゃん、俺を救ってくれてどうもありがとう。

半年以上も前に発表したことで、相変わらず営業が苦手な俺はそれ以降ワンマンのことについて一度もアナウンスしていないので、忘れてしまった人も多いかもしれません。そもそも俺が十月三十日にワンマンを演ること自体知らなかった人も多くいると思います。
それでも来月のワンマンの予定をスケジュール帳に書き込んでくれていたり、開催を危惧して声を掛けて頂けたこと、本当に嬉しかった、どうもありがとう。だけどアナウンスがこんなにも遅れたことですでに誰かに迷惑をかけてしまっているのではないかと案じています。
とにかく、とにかくアナウンスがこんなにも遅れてしまったことを謝らせてください、本当にごめんなさい。

また今回もものすごく長いブログになってしまいました。でもコロナによって激変したこの世界の中でも、音楽に対する心意気は半年前に書き綴った気持ちと変わりはありません。いつもふざけていると誤解されがちだけれど、それはある意味誤解ではなく、俺は本気でふざけてるんです。行動や思考は振り子の動きと同じだと考えているし、実際にそうだから、振り幅は意図して大きく、広くしてやらないと面白くないし、同じ力で逆側へもいけないじゃないですか(笑)

最後まで読んでくれた皆さま、長くなりましたが読んでくれてどうもありがとう。
十月三十日は配信ワンマンという形になりましたが、ここからみんなの姿はちゃんと見えているので、無観客配信ワンマンではないのです、お互いが夢心地になれるような夢観客配信ワンマンを作りたいと思っています。でもそこはやっぱりワンマンなので緊張している自分もいるとは思いますが、限定でもお客さんを呼べる状況になってきたのにも関わらず無観客配信という形を取ったのは、ある意味今しか出来ないひとつの挑戦でもあります。なので緊張することは当たり前、だけれどとっても楽しみでワクワクとした気持ちで当日を迎えることが出来そうです。

ただひとつだけ心配なのは、まだワンマンのセトリをメンバーのおーたくん、ニシくん、うみんちゅ、小野くんに渡していないので、ナオトさんはワクワクしているかもしれないけど俺らはハラハラしてるよ!ときっと怒られる、ということです。
ごめんみんな、相変わらずな俺をどうか許してくれ。そしてどうぞ宜しく頼みます。

そんなわけで皆さま、コロナと身体には充分気をつけて、自分の愛していることと、自分の好きな音楽を信じてくださいね。 夢観客配信ワンマン、観に来てもらえたらハッピーです。楽しい夜を作れるよう頑張ります! どうぞ宜しくお願いします!

Naoto Suzuki Special Movie Oneman
『New Age Paradiso』配信チケット購入はこちらから!


令和二年九月十三日
鈴木ナオトより、より一層の愛を込めて。

ワンマンライブに向けてのご挨拶です!

  • 2020.02.04 Tuesday
  • 21:00


長らくお待たせしました!と言えばいいのか、そもそも待ってくれた人なんているのか、自信は無いし、不安だし、というのが今の正直な気持ちなのだけど、わたくし鈴木ナオト、6年ぶりのワンマンライブを今年の10月30日金曜日に秋葉原CLUB GOODMANにて開催させて頂くこととなりました。

現在の自分の音楽活動は胸を張れるようなものではありません。自分の周りには素晴らしいアーティストやミュージシャンがたくさんいて、精力的に活動し、表現し、オーディエンスを沸かせ、何よりその音楽で、歌で、オーディエンスの心をギューっと掴んでは感動を与え、そんな時、俺はいつも歓声に湧くオーディエンス側のほうにいて、すごいなぁ、すごいなぁ、とそんなことを思っては、カウンターで追加のビールを頼み、そこにいた顔馴染みの人たちと談笑しては、ステージを終えた仲間の好演や熱演に賛辞を送り、気分良く酔っ払っては帰宅していました。
そう、俺にとってのライブハウスは、自分が演じる場所であること以上に、誰かを応援したいがために足を運ぶ、そんな場所になりつつありました。

情熱が枯れたのか。いや、そんなことは無い。いや、どうなんだろう、若いバンドマンや若いアーティストの子たちと触れ合って、目の前で激しく燃え上がるようなMCや熱いステージを目の当たりにすると、これが純粋培養な情熱なのであって、そんなアーティストたちと今の俺を比べたら、今の俺は決して情熱的とは言い難い。

すると俺は何なんだろう、そう考えてみると、激しく燃え上がるような情熱が自分の心を燃やし続けているのではなく、自分の中に積み重ねてきた火種みたいなモノがそこかしこに点在しては、そのところどころで燃えては消えて、燃えては消えて、なかなか一つの炎としてまとまらない、でもいつも必ずどこかの場所では頼りなく燃えている、そのような感覚の中で現在まで歌い続けてきたのではないかと、そんな気がしてきたのです。

でもね、時々聞こえてくるんです。
もう6年も前の話になるんだなぁ、、、小さな子どもたちを残したまま若くして癌で亡くなってしまった仲の良かった友人がね、ねぇナオトさん、私無念だよ、まだまだ生きたかったのに、子どもたちの成長も見届けたかったのに、ホントに無念で仕方がないよ、ナオトさん、せっかく元気に生きてるのに、最近のナオトさんは見ていてじれったくて仕方がないよ、もっと思い切りやってよ!ホントつまんない!って声が聞こえてくるんですよ。しっかりやれ!ばかやろう!って。

若い時のように言いたいことが溢れているわけではない。届けたい思いが溢れ返っているわけでもない。むしろそんな独りよがりなことよりも、今まで自分を支えてくれた人たちや、今も支えてくれる人たち、そんな人たちへの感謝の気持ちが日々大きくなってきて、こうして今もステージで歌えることが、例え少数でも聴いてくれる人たちがいることが嬉しくて仕方がない。
自分が届けたいことなんかよりも、自分が届けたいと思える人たちが今も傍にいることが嬉しくて仕方ないんです。
俺は曲を生産的に作れるタイプではないから、もっと努力して曲を作らなきゃいけないのだけど、何十回も何百回も歌っている曲が、最近はまるで新曲でも歌っているかのような感覚で詩の世界に入り込んでは、今までお世話になった人たちや応援してくれたオーディエンスたちや仲間たちの顔が目の前にバァーっと広がっては浮かんでくるんです。
俺たぶん、いや確実に、今が一番歌うたいとしていい状態だと思ってるんです。 情熱をむやみに人に浴びせるわけでもなく、爆音で音を鳴らすわけでもなく、存在も、やっている音楽も地味かも分からないけど、それが地味ではなく「滋味」なモノに変わってきている実感があるんです。

昔から尊敬してやまない神のような歌うたい、玉置浩二さんがこう言っていました。
「歌は50歳からだ」って。
しかもそれを若い時からずっと決めてた、って言うんですよ。まだ二十代の安全地帯時代から、超絶的に他を圧倒する声と歌唱力を持っていたにも関わらず、歌は50歳から、ってその頃から決めてた、って言うんです。
だからなんだって?うん、だから俺も歌は50歳からだ!なんてそんな鵜呑みで間抜けなことは言わないし、そんな高尚なことも思ってはいないです。
でも俺、昭和46年生まれだから来年の10月でその50歳になるんですよ、50歳ですよ、50歳!いくら壊滅的に数学が苦手な俺でも、来年自分が50歳になることなんてそんなこと分かっちゃいるけど、分かっちゃいるけど、こうして文字にするとちょっと窒息しそうというか、今思わずこれを書きながら深く息を吸ってゆっくりと息を吐き出して遠くを見つめてしまった。

ほんの十年前にくらいは、年を取ることと感じなくなること、この二つは自分の心の中で最大の脅威であり恐怖だったんです。
でも正直、今は自分が来年50歳になることは不思議と怖くないんです。だってみんな同じように年は取るし、これをここまで読んでくれているお前らも(ここは敢えて偉そうにうそぶいてみる)必ず年を重ねてここへ来るんだもの。
そうなると二大勢力であった「年を取る」という強敵をやっつけた今、「何も感じなくなる」という敵はまだそこにいて、色々な物事に分別も付きすぎて、様々な物事に慣れ過ぎてしまい、いよいよ何も感じなくなって何も生まれなくなってしまうことだけが恐怖なんです。
いつまで歌えるかなんてわからない、でも本当の意味で歌えなくなるというのは、声が出なくなるとか、身体を壊すとか、環境的にそれが出来なくなるとかそんなことではなくて、自分から何も生まれなくなってしまったら、それはもう、歌うたいとしての「死」なんです。そして届けたいと思える人が誰もいなくなってしまうことも同様に「死」なんです。
そしたら俺は歌う意味なんてどこにも見つけられない。だからもしそんな日が来てしまった時は、俺は潔く歌を辞める。

だけれど幸い俺にはまだそれが無い。
生産的に曲を生み落とせない俺でも、何かが生まれないなんてことはまだこれっぽっちも無いんです。ライブするたびに、これが最後かもしれない、って、最近はライブのたびによく思う。でもそれは一本のステージたりとも手を抜けない、ってことでもあるんです。それでも時々ステージでヘタは打つし、未だによくヘコむし、いつまで経っても上手くならない。でも俺はこの、いつまで経っても上手くならない、というのがある種の才能でもあって、今まで歌を続けてこれた最大の理由かもしれないんですよね。

なんだかとても長くなってきてしまった。話とMCとライブが長い。これも昔からの俺の欠点だ。 こんな駄文をここまで読んでくれた人たちに感謝したい、どうもありがとう。

でも俺、今すごくワクワクしてるんです。サポートのナオトバンドのみんなも今回のワンマンが決まって「やりましょう!!」って喜んでくれたこともそうだけれど、これだけここまで書いておいて一体何だったんだ、となるかも分からないけど、やっぱり届けたいことはたくさんあるんです。だからこそ、届けたいと思える人たちがいることが本当に嬉しいんです。

今回、縁とタイミングもあって、秋葉原CLUB GOODMANのブッカーでもあり、十数年来の親友でもあるワッシーこと鷲山さんの愛ある後押しの一声もあって、ホントに柄でも無いのだけど誕生日ワンマンという形で開催させて頂くこととなりました。今年の秋の話なのでまだまだ先のことだけれど、だからこそそれまでの間にしっかり準備して、歌うたいとしての自分をもっともっと磨いて、今以上でもなく以下でもない、ありのままの鈴木ナオトで、四十代最後のありったけの思いを胸にワンマンライブを演らせてもらおうと思っています。

そしてもう一つ。この鉛のように重い俺の腰を上げてくれたのは、周りにいる素晴らしきミュージシャンたちや仲間の頑張る姿やその気概に何度も胸を震わされたことが大きな力になっていることを伝えたい。ところどころに散らばって点在していた火種を大きな炎として一つにまとめてくれたことに感謝したい。
自覚が無い人もいると思う、でも俺がそう思っているんだからそれは本当なんだ。あ、それ俺のことかな、私のことかな、と少しでも思い当たる人は、そうです、あなたのことです、本当なんだよ、ありがとう。

本当に本当に長くなりました。 最後まで読んでくれてありがとう。 本当に本当にありがとう。 何故俺は歌っているのか、その思いを綴る本題に今から入ろうと思ったけれど、持ち時間をすでにオーバーして時間が押しているようでまた叱られるので、今回は秋のワンマンライブへの抱負と発表の挨拶ということで終わりにしたいと思います。 ワンマンのタイトル、ワンマンの構成、レコ発も同時に行うか、オープニングアクトミュージシャンへの依頼等、これから少しずつ固めていこうと思っています。

観に来てください!って言いたいけれど、まずは何よりも、観に行きたい!と思ってもらえるような歌うたいになるべく、今日からまた精進します。
また今週の半ばから寒くなるようなので、皆さま、体調には充分気をつけてご自愛下さいね。

皆さま、どうぞ宜しくお願いします。

2020年2月4日
鈴木ナオトより愛を込めて。

たまにはライブのこと

  • 2014.11.11 Tuesday
  • 12:15


コラム17、戯言日記15、〜を語るシリーズ10、ライブ6、短編小説3。
全部で51話。これが二年半で僕が書いたブログのすべてである。
一年が365日であることを考えると×2.5で912日。
ざっと乱暴に計算して18日に1回のペースで書いてきたことになる。
これだけ一見してみると、色々と忙しい日々の中で18日に1回も書いていれば充分なのではないか、という気がしてくるけれども、分かりやすく始めの半年の14話をはしょって二年で考えて730日で37話。
メジャーリーガーのイチローが738打席で242本のヒットを放ち、MVPから新人王、打率王に盗塁王等の各賞を総ナメにしたメジャー1年目の打率が.350だったことを考えてみると、野球選手の僕はこの2年間で何と.050しかヒットを打っていないことになる。

これはひどい。2年も試合に出続けて打率が一割にも満たない選手なんて、もうとっくに戦力外通告を受けて焼肉屋か野球教室でもやっているか、はては元プロ野球選手という経歴を武器に、あの元○○の選手がバットを持ち替えて登場!なんて謳い文句でAV男優にでもなっているか、まぁとにかく第二の人生を歩んでいるに違いない。
しかし幸いなことに僕は野球選手なんかではなく歌うたいだ。

でもね、鉄は熱いうちに打て、なんだよね。
物事はすべてタイミング。寝かせて美味しくなる酒もあれば、寝かせ過ぎて不味くなる酒もあり、やっぱり差し出すべき時に差し出さなかったモノは、物品にせよ感情にせよその熱を失ってしまい、気が付いたら賞味期限が切れていた、なんてこと、よくあるよね。
これは言葉も同じで、ありがとう、ごめんなさい、キミのことが好きだ、そんな類の言葉をタイミングを失ってしまったことによって飲み込まざるを得なくなってしまったことは、今までの人生の中で枚挙にいとまがない。
なのでブログなんてこんな遊びみたいな簡単なモノでも、色々考え過ぎて書いてしまったが故にアップするタイミングを失い、ずっと下書きフォルダに入りっぱなし、なんてモノがゴロゴロあるのだ。
そんなわけで賞味期限が切れないうちに、たまには最近のライブに触れたレポート的なブログをたまには口語調で書いてみようかと思うぜ、前振り長いぜオーイエー。

11月1日、日曜日は鶴見ラバーソウルというライブバーで、昨年12月に恵比寿で行われた自身七年ぶりのワンマンの際にオープニングアクトを勤めてくれた後輩である、ジュニーちゃんとダニーちゃんが奏でるデュオ「もりきこ」の再始動ライブが行われた。
もりきことしての活動を停止して以降、ジュニーちゃんはソロとして「もりきこ」という屋台号を守るかのようにより活発に活動を続けていたおかげで、都内のライブイベントや対バンで時々顔を合わせていたものの、ダニーちゃんとはそのワンマン以来、約一年ぶりの再会である。

アコギ二人のデュオというと、どうしてもゆずに代表されるような、爽やかな歌を聴かせてくれるユニット、といったイメージが先行してしまう部分もあるけれども、この二人「もりきこ」はそんなゆずの良さとはまた対象的な歌と演奏を聴かせてくれる、ヴィンテージロックデュオだ。
活動16年目、という長いキャリアが伊達ではないことを、その歌詞からアレンジ、それぞれの歌声から二人のハーモニー、そしてその出で立ちから醸し出してくるのは尖ったサイモン&ガーファンクルのようで、僕はこの二人が作る曲の世界観とライブパフォーマンスがとても好きだ。

そんな二人の再始動ライブにははじめましてのthe heiz、そしてテイパーズというバンド時代に何度か対バンしたこともある“がっしー”率いるロッキンロビンズ、そこに僕が加わる4マンといった形でのイベントだったのだが、トップバッターとしてロッキンロビンズが会場を温めてくれた後、僕は二番手として登場。
鶴見ラバーソウルは、マスターのパウロさん、という方がPAから照明、受付からドリンクまでを一人で切り盛りしているライブバーなので、イベント中のパウロさんはとても忙しそうだけれども、パウロさん自身も長いキャリアを持つミュージシャンの方なので音楽に対する見識や見解は相当なモノで、そんなパウロさんは僕の愛器J-45の音をリハ時からひどく気に入ってくれて、少しでも良いパフォーマンスでライブが出来るように寸前まで細かくセッティングしてくれている。何とも有難い話だし、ぶっきらぼうながらもパウロさんの温かな人柄がよく分かる。

しかしいかんせんお客さんが手を伸ばせば触れてしまえるほど近い距離にいて、実は僕はこうした雰囲気の中でのライブが大の苦手なのだ。
なぜって、ごまかしがまるで利かず、自分の技量がストレートに伝わってしまうじゃない。そんなワケあって実はいつものライブ以上に緊張していたのだけど、それは杞憂だった。
一曲目の「愛しいひと」のコール&レスポンスでオーディエンスが見事に応えてくれた後は、新曲であるにも関わらずライブで一度しか歌っていなかった「メリーゴーランド」でオーディエンスとのハーモニータイムが生まれ、三曲目は秋限定曲である「風の詩を聴け」でしっとりと会場を濡らした後で新曲の「さよならリメンバー」
この曲が終わった後で、後ろのほうにいた女性のお客さんが「すごい!」と言って立ち上がり、一際大きな拍手を送ってくれていたのを見た時は、正直こちらのほうがグッときてしまった。
そして最後にダニーちゃんに贈るつもりで「月にさけべ!」を気持ちを込めて熱唱し、たった五曲とは思えないほどの汗をかき、さぁお役御免とギターを置こうと思っていたら会場からアンコール!の声がかかった。

これには正直びっくりした。しかも今夜は主役であるもりきこがトリで控えているので、今日は30分という持ち時間を絶対に守るぞ!と意気込んで挑んでいたし、たぶんその時点で奇跡的に時間を守れていたはずなのだが、二番手にも関わらずアンコールとなると例にもれずまた時間を押してしまうことになる。これは嬉しい事態だけれども困ったぞ、、、と立ちながらシドロモドロとしていると、会場のアンコールの声がいきなりハッピーバースディトゥーユー!!との歌声に変わって、一昨日誕生日を迎えた僕のために、ジュニーちゃんダニーちゃんが火の点いたホールケーキを手にステージへやってくるではないか!

この二人のサプライズに意表を突かれた僕は、本当に驚いて固まってしまいしばらく言葉を失くしていたのだけど、そんな驚きの波の後にはさらに大きな感激の波が心に押し寄せて、ジュニーちゃんとダニーちゃんの優しい心遣いに胸がいっぱいになった。
今日の主役はもりきこだし、こんなふうにライブ以外で目立ってしまうのは所在ない思いもあったけれども、こうした思いやりや優しさを持っているのもまたもりきこだからこそで、そんなもりきこの二人を知っているからこそ、会場にいたオーディエンスの人たちも温かくお祝いしてくれたのだろうな、と彼らの人望と人徳に深く感服した。
なのでアンコールはしっとり目ではなく、賑やかにいこう、と考えてスーパーフルーツを選択し、鶴見ラバーソウルがチュッチュッチュッーとの声で溢れていました。


もりきこ二人からのサプライズにオーイエー!


調子に乗って胸チラです(笑)


オーディエンスの号令のもとにロウソクをフッ!


どうもありがとう!コレすっごく美味しかった!

その後the heizの熱いロックンロールなライブが終わった後は、お待たせしました本丸もりきこライブ。
本当に様々な引き出しを持っている二人なので曲調が一貫していなくて、けれどももりきこ節というのはしっかり散りばめられていて、まるごとラブな曲もあれば、今の社会を独自の視点でしっかり風刺する曲もあって、贔屓目ではなく、こんな後味が良くて胸に残るデュオは他にそうそういないんじゃないかな、と思う。
でもオリコンチャートだけを頼りにつまんない音楽ばかり聴いている人間には分からないんだろうな、この世界観。
もちろん人前に立って何かをしている以上、分かってもらわなければ意味は無いし、気持ちよくなってもらいたいと思ってやってはいるけど、温水ばかりではなくて、不意に冷水を浴びせて目を覚ましてやろう、という気概は強く持っているんじゃないかな。
そんな話を彼らと交わしたことは無いし、年齢も音楽性も離れている彼らだけれども、そのような反逆スプリットだけは共通意識として胸に共有していると勝手に思っている。

まぁこうして書いているとキリが無いけど、こんないいミュージシャンと出逢えて、こうして今まで交流を深めてこれたこと、彼らの再始動ライブに参加出来たことは本当に嬉しいことだ、もりきこ、あらためてどうもありがとう。そして再始動おめでとう。
そしてそんなもりきことの出逢いを紐解いてゆけば、リーリールイスのVICKYと出逢ったことへ繋がり、VICKYと繋がったことはTEPPANのベーシストであり渋谷DESEOの店長でもあるワッシーや元MSGのサモンちゃんへと繋がり、今のこの環境はそんな彼らが繋げてくれた大切な産物で、それが礎となって今に至っているのだと、今も感謝している。
それにこの歳になってまでこんな風にお祝いしてもらえるなんて、本当に有難く嬉しいことだよね。
時々、あぁ、孤独だなぁ、なんて思うこともあるけれども、そうした思いは誰もが持っている心の中の話で、しっかり刮目して周りを見渡せばいい仲間たちがいる、これは忘れてはいけないね。
こんな話をしていたら、去年の新宿OREBAKOライブの後にもお客さんたちがサプライズをしてくれたことを思い出したよ、あれも本当に嬉しかったなぁ。



そして個人的には去年九月のちかちゃんの誕生日サプライズで、メンバーの泰平くんと卓弥、お客さんやスタッフと打ち合わせをして、ちかちゃんだけがその内容を知らないまま、ライブ中に打ち合わせに無い曲を演って戸惑っているちかちゃんのこの表情が好きだ。
(本当はスーパーフルーツを演奏するところで、ハッピーバースデイを演奏した笑)



そんなわけで長くなったけれども、今日はこれから大塚Hearts+でナオトバンドライブがあり、会場入りが14時半なのでそろそろ支度をしなければなりません!
時間が無い中寝ぼけた頭半分で書いていたので乱文ですが、下書きフォルダには入れずにこのままアップしたいと思います。だってそんなことしたらまたアップするタイミングを失って、朝から今までのこの時間は何だったんだ!ってことになってしまうからね。

それでは今回は、この間もりきこのダニーちゃんに言われた言葉を最後に添えて締めたいと思います。

「ナオトさんは弾き語りモンスターですね!」
「なに、そのモンスターって?」

これ、名言だと思いません?
今日も頑張ります、ワンダフル!


鶴見ラバーソウルにて、帰り間際にその場にいたみんなで!

音楽と人 vol.1を終えて

  • 2014.04.21 Monday
  • 21:31


先週金曜日の4月18日に新宿OREBAKOで行われた自身初企画『音楽と人 vol.1 〜新宿偏』は、熱い出演者たちと熱いオーディエンスのおかげで大盛況に終えることが出来ました!

初企画ということもあってこの日を迎えるまでは、自分の好きなように空間を作ることだけに集中すればいいワンマンとは違い、このイベントを主宰する身として、各バンドを一日預かる身として、ちゃんとお客さんが来てくれるだろうか、観に来てくれたお客さんや出演してくれるみんなが楽しんでくれるだろうか、主宰として盛り上げることが出来るだろうか、とワクワクする気持ちよりもハラハラする気持ちのほうが強かったけれども、長いこと一緒に鳴らしているサポートメンバーのちかちゃんことギターの近沢博行くんやドラムの泰平くん、ベースの卓弥がいてくれたことの心強さはもちろん、出演者のSACHIOちゃん、ボクアコ、ノンアルコール、riry*monaちゃん、省悟、As'Frank、そしてオーディエンスのみんなが本当に素晴らしかったおかげで、最初から最後まで熱く素晴らしい空間を作り上げることが出来ました。

音楽と人という、自分が一番大事にしたいテーマをイベントタイトルとして掲げたからには、テーマ負けした内容だけには絶対にさせてはならない、との一心で主宰させて頂いたけれども、主宰として、司会進行MCとして力足らずな部分を感じつつも、逆にみんなから音楽と人が持つエネルギーを教えてもらったなぁ、と本当に感謝と喜びに満ちた夜でした。
本当にどうもありがとう。

今だから言えることだけど、とにかく不安だった。
俺が企画なんてやって大丈夫なのかな、って。
ワンマンやツーマン、スリーマンライブなどは今まで何度もやってきたけれども、この歳になるまで自主企画をやらなかったことには理由があって、それは、自分にはそんな力なんて無い、とずっと思ってたんだよね。
それは今も大して変わらないのだけど、身丈に合わないことなんてするもんじゃない、って。

誰かの企画に呼ばれたりするのは本当に嬉しいことだし、その人のためになることなら幾らでも力を貸してあげたいとは思えるけれども、自分の企画のために出演してくれるバンドやアーティストを一日拘束してしまうことを想像してみると、それはひどく申し訳ない気持ちになってしまってね。
それとある意味、今やどのライブハウスへ行っても必ず歳上の存在になってしまう自分は、後輩たちにつまらない気遣いや遠慮をさせてしまう存在になっているのかもしれないよな、と常に考えている部分もあってね。

だから自分にとってみれば『誘う』ミュージシャンであることよりも『呼ばれる』ミュージシャンであることのほうが何よりも大事で、声を掛けて呼んでもらえることで自分の存在意義を見出して繋がりを作れてきたし、そこでこそ自信を得れてこれた人間なんだよね。面白いことに、いや、これは困ったことにと言ったほうが相応しいのかもしれないけれど、プライベートでも自分から人を誘うことは滅多に無い人間でね、ギターのちかちゃんなんてものすごく近所に住んでいて、もう二年くらいの付き合いになるけれど、自分から会おうなんて言ったことは、たぶんこの二年で片手で数える程度しか無いんじゃないかな。

だからね、二十代のミュージシャンやバンドマンの企画に声を掛けてもらえることは本当に嬉しいことなのだけど、どうして俺なんだ、俺でいいのか?もっと他の同じ二十代のイキのいいバンドや三十代の油の乗ったバンドに声を掛けたほうがよっぽど自由な空間を作ることが出来るじゃないか、ってそんなことを思うし、実際にも言うんです。
でもナオトさんがいいんです、よろしくお願いします、って言われてやっと安心して承諾出来る。
基本的に自分に対して年相応の自信が無くて、めんどくさい男なんです、俺。

でもある日、あれは去年のワンマンの後だったのかな、ドラムの泰平くんが、ナオトさん、企画をやりましょう!って言ってくれて、俺は人を呼ぶなんてそんな大そうなことは苦手だ、と言っても、やらなきゃダメです、って、そう言って背中を押してくれてきっかけを作ってくれた。
だからその時点で、今回の企画は俺のものではなくて、泰平くんやそれに賛同した他のメンバーのおかげで動き出すことが出来た企画なんだよね。
だから今のメンバーの三人には本当に感謝してるの。
俺は彼らに何ひとつしてやれたことなんて無いからこそ、なおさらね。

でもそうと決めてやるからには、最高の出演者を集めたかった。
上手いバンドはたくさんいる。
人気のあるバンドだってたくさんいる。
お願いすれば出てもらえたのかも分からない。
でも俺はまず、人で選びたかった。
だからあのバンドを呼びたいな、と思ったバンドも幾つかあったけれども、よくよく考えてみればその人たちのことをよく知らないわけだし、そうした思いがある限り自分から声を掛けることは出来なかった。
あとは音楽。
そのバンドがやっている音楽を自分が好きでなければ人になんて紹介出来ない。
これは実に重要なことだった。
だからまだその時点ではイベントのテーマは決まってはいなかったけれども、音楽と人、というテーマがおぼろげながらも浮かんでいたのだろうと思うし、そんなことを考えていたら自分の好きなバンドやアーティストの顔がバババッと浮かんで、そこからあとはもう、早かった。

でももう一度言うよ、ホント苦手なんだ。
だから出演交渉の際は本当に緊張した。
そんな緊張は相手にはまるで伝わっていなかったとは思うけど。

だから今回の『音楽と人 vol.1』に出演してくれたバンドやアーティストたちは、人間的にも大好きで、彼ら彼女らの音楽が好きなファン目線。
だから仮に当日会場へ足を運べない人や運ぶつもりも無い人がいたとしても、今回のイベントを通じてたくさんの人に広まって欲しいと思って、出演者紹介動画を何本も作ってYouTubeへアップしたりしているうちに、編集の段階で何十回となくそのバンドやアーティストの曲を聴くものだから、もっともっと好きになってしまって、このイベントは絶対に素晴らしいものになる、いや、素晴らしいものにしなきゃいけない、って、そんな思いが日毎強くなっていった。

すると出演バンドやアーティストの顔が浮かんでね、みんなホントにいい音楽をやっているし、加えてみんないい奴らだし、初対面の組み合わせも含めて同じ場所へ一同に介したとしても、
すぐに意気投合して繋がってくれる自信はあった。
そして実際当日を迎えて、続々とバンドが会場入りして挨拶を交わしてリハーサルが始まると、そのあまりの雰囲気の良さに今日のイベントの成功を確信して、傍にいた泰平くんに、泰平くん、企画ってものすごく嬉しいものだなぁ、と話し掛けてね。
あぁ、俺はホントに最高の出演者たちを集めてしまったなぁ、と
心の中で一つガッツポーズを決めてやったものだ。

その後の本編は想像通り、いや、想像以上だった。
バンドやアーティスト同士はもちろんのこと、会場へ来てくれたオーディエンスたちとも最初から最後まで繋がることが出来た。
最初から最後まで。
これってね、本当に素晴らしいことなんだ。
自分自身何百本とライブを演ってきて、そして観てきているから分かるけれども、五時間にも及ぶイベントなんて中だるみして当然なのに、それが全く無かった。
もちろん贔屓目もあるとは思う。
けれども、自分が好きになって集めたこの日のバンドやアーティストたちは、押し付けがましいことを一切口にすることなく、ただただ本当に音楽を、ライブを楽しんでくれていたように思えた。
だからオーディエンスのお客さんたちもお目当てのバンドが終わっても熱が冷めることなく、決して大げさな言い方ではなく、line upが進むにつれて熱気が増していった。
そして出演者のパフォーマンスやライブの質も素晴らしかったけど、何といってもこの日のオーディエンスの人たちの楽しむ姿勢やマナーの質が素晴らしかった。

俺はね、そんな姿と光景に主宰として本当に嬉しくて感激したんだ。
だからね、俺は当日、最後の自分の出番が来るまでの間は、OREBAKOのオーナーである浦さんと司会進行MCをやっていたのだけど、MCなのにリポーターのように会場をあちこち移動しては歩き回っていてね、だってもう、嬉しくてじっとしていられなかったんだよ。

話は少し逸れるけれども、イベント前にちょっと哀しいこともあったりしたけど、離れてゆこうとする人間は止められないし、そこにはきっと理由があるんだと思う。
だから思考を止めて、その理由を考える。
でも足は止めない。前を向く。
そして少しでも一緒にいて楽しかったことがある限り、やっぱり最後にはどうしたって感謝が残る。
だって楽しかったのだもの。
だから残念に思ったりガッカリするようなことでも人のせいにはしたくない。
これは力足らずだった自分のせいなんだ、って。
幾つになっても学ぶモノって転がってるよね、相手にしているのが人間である限りさ。
でもそんな哀しいことの後に、ものすごく嬉しいことも同時にやってきてね、信じていて良かった、音楽をやっていて良かった、と思うことがあったんだ。
まさに劇的な瞬間で、劇的な出来事だったんだよ。
これ読んでるだけでは分からないよね、でもいいの、これは自分と相手さえ分かっていれば!

この日、アンコールで久々に環七通りという曲を演らせてもらったのだけど、この日この曲を心から必要としてくれている後輩がいてね、一度くらいは顔見なきゃ、って思って歌いながら下手にいるそいつの顔を一度見たけど、これはヤバい、って、そいつも頑張ってるから泣くなんてカッコ悪いこと出来なかった。
去年のwestのステージで環七を聴いて俺の歌を好きになってくれて繋がった子も上手前列で観てくれていたのだけど、その子の三年前の震災での辛い経験を知っているから、下手も上手も見れなくなって、ただただずっと目を閉じて、心を込めて歌わせてもらった。
それも自分にとって番外編の『音楽と人』だった。

いつかまた『音楽と人』のvol.2を開催したいと思う。
けれども、盛り上がったからといってすぐに開催するつもりは無いし、ただただ回数をこなすだけのような、内容の無い定期的なイベントにはしたくない。
これから音楽と人を通じて、この人間が好きだ、そんな人間が作るこの音楽が好きだと、心からそう思える人たちと知り合えて、親交を深めて信頼関係が築けた時、やっと音楽と人のvol.2が生まれるものだと確信しています。
それが半年後なのか、一年後なのか、それはこれから俺がどんな音楽をやって、どんなところで人と知り合うかによって推移して決まってゆくものだから、俺自身が信頼される人間にならなければ意味が無いよね。

でも欲を言えば、もう一度同じ面子で『音楽と人 〜Re:vol.1』を演りたい気持ちだね。

これはステージMCで言うつもりだったのに言い忘れてしまったのでここで書かせてね。
あの日、音楽と人というイベントに触れてくれた人たちが、どれくらいこのワンタイを読んでくれているか分からないけれども、たった三十分弱のステージでは彼ら彼女らの魅力はまだまだ伝わりきらない。
だから、このバンドがよかった!と思った人がいれば、是非ともライブに足を運んでやってください。
音楽を演る人間にとって、ライブを観てもらえることは一番の喜びであり、それが一番ミュージシャンとオーディエンスを繋ぐことが出来る大きな力を持ったモノだから。

あらためて最後に、出演してくれたSACHIOちゃん、ボクアコ、ノンアルコール、riry*monaちゃん、斉藤省悟、As'Frankのみんな、参加してくれてどうもありがとう。
そして指定通りにスーツ姿でやってきて一緒にMCを担当してくれたOREBAKOの浦さん、どうもありがとう。
最初から最後までスチールを撮ってくれたカメラマンのひこちゃん、どうもありがとう。
そしてOREBAKOのスタッフのみんな、そしてそしてこの日会場へ足を運んでくれたオーディエンスのみんな、本当に本当にどうもありがとう!
動画も含めた今回のイベントに関わってくれたすべてのみんな、本当にどうもありがとう!

変な言い方だけど、俺自身、参加させてくれてありがとう!みたいな気持ちだったよ、いや、これ本当に!
トータル五時間にも及ぶイベントだったけど、たくさんの音楽と人に出逢えて本当に幸せでした。
ただ時間が押し過ぎて終電の関係で最後まで観れずに帰られてしまった人たちのことを考えると、これは主宰として反省しなければいけないところだと思いました。
せっかく観に来てくれたのにホント申し訳なかった。
でもでも、あの空間に触れに来てくれたこと、本当に嬉しかったです、本当にありがとう。
何だかまたえらい長いブログになってしまったけど、ここまで読んでくれてありがとうね。

音楽と人を一緒に作ってくれた人たちに、
感謝の気持ちを込めて、ワンダフル!


Line up.1〜SACHIO
photo by Soogie



Line up.2〜ボクアコ
photo by Soogie



Line up.3〜ノンアルコール
photo by Soogie



Line up.4〜riry*mona
photo by Soogie



Line up.5〜斉藤省悟
photo by Soogie



Line up.6〜As'Frank
photo by Soogie



Line up.7〜鈴木ナオト
photo by Soogie



この日はスーツ姿でMCでした!
観に来てくれたステファニーズのしろちゃんと!



O.AのSACHIOちゃんが会場を暖めて、二番手のボクアコの時点でこの熱気!


photo by Soogie
先ほどツイキャスをやっていたら、いい写真ですね!と言ってくれた子がいたので追加(笑)


photo by Soogie
ということで、これも追加!


そして終演後は出演者と一部のお客さんたちと一緒に美味しいお酒でカンパイ!

ドドーンとワンマン!を終えて

  • 2013.12.19 Thursday
  • 00:40

photo by Soogie

遅ればせながら、先日十三日に恵比寿club aimで行われた自身七年ぶりのワンマンライブ『お待たせしました!ドドーンとワンマン!』は、観に来てくれた愛すべきお客さんたちのおかげで無事終えることが出来ました!
たくさんの人たちに観に来て頂いて本当に感謝しています、本当にどうもありがとう。
そして恵比寿club aimのスタッフの皆さま、オーナーの村上さん、色々とよくして頂いて本当にどうもありがとうございました。
そして今回のワンマンで素晴らしいオープニングアクトを務めてくれたヴィンテージロックデュオ、もりきこのジュニーちゃんにダニーちゃん、本当にどうもありがとう。

club aimのステージと楽屋を繋ぐ扉は客席から見て左の下手側にあり、出演者はその堅牢な防音扉の向こう側で自分の出番を待つわけだけれど、実はその扉には十円玉ほどの穴が二つ空いていて、そこからステージの様子を伺うことが出来るので、僕は彼らもりきこのステージを観るために、その十円玉ほどの世界に意識を注いだ。
本当はそんな十円玉ほどの穴からではなく、客席側に回って観るつもりだったのだが、ナオトさんは主役なんだから表には出ないほうがいい、という周りからの進言で、致し方なくフロアに出ることは自粛したものの、彼らもりきこは個人的にファンでもあるし、自分のワンマンのO.Aを務めてくれるのだからその姿だけはしっかりと目に焼き付けたいと、僕はその十円玉の穴ほどの世界に顔を寄せて、彼らのステージをじっと覗いていた。

O.Aとして彼らに与えられた三十分のステージも二十分を過ぎた頃、ステージ上の彼らがひと呼吸置いて演奏を始めると、何やら聴き慣れたメロディが聴こえてきた。始めの何秒かは、新曲かな、それとも知らない曲かな、と思いつつも、あまりに馴染みがあるのでそのまま耳を傾け澄ましていると、僕の代表曲の一つと言ってもいい『愛しいひと』のカバーを二人が演奏し歌い始めているではないか。
長いこと音楽活動をしているけれども、こうして公の場で誰かが自分の曲をカバーして演奏してくれることなんて今まで無かったことなのでものすごく驚いたし、何が何だかよく分からなかった。
けれども何よりも僕のワンマンのO.Aとして会場の空気を作ろうとしてくれていること、そしてこの曲を演るにあたって二人が自分の知らないところで打ち合わせなり練習なり、そうした時間を費やしていてくれたことを考えたら本当に嬉しくて、そんな二人の粋な計らいにグッときて、不意に目頭が熱くなった。

なので僕は、もりきこver.の『愛しいひと』が終わったらステージに上がって彼らを紹介しようと決めていた。けれどもそのまま最後の曲へ繋いでいってしまったのでタイミングを失ってしまいそれは果たせなかったが、もりきこの二人をO.Aに呼んで良かったと心から思い、感謝の気持ちでいっぱいになった。
とてもO.Aとは思えない熱いステージをありがとう。
サプライズをありがとう。
君らはいいミュージシャン、かわいい後輩である前に、いい男だよ。
本当に素晴らしい、熱いステージをありがとう。
本当に本当に嬉しかった、ありがとう。


photo by tama

そんなもりきこが温めてくれたステージを引き継ぐ気持ちでステージのセッティングを終えると、僕は楽屋に戻ってひとつ大きな深呼吸をした。珍しく胸が激しくドキドキしている。過去のもっともっと大きくて広いステージより、もっともっとたくさんのお客さんの前に出てゆく時より、比べものにならないくらいドキドキしている。

「ヤバイ泰平くん、俺、すごい緊張してる!」

同じように楽屋にスタンバイしているドラムの泰平くんにそう話し掛ける。
ワンマンなのだから、自分のお客さんしかいないのだからもっとリラックス出来そうなものだが、実はそれは逆で、ブッキングライブであれば客席には知らない人もいるし、僕に興味が無い人もいるわけでしょう。
だからそれはある意味こちらとしても見てろよこのやろう、くらいの強い気持ちでいられるのだけど、ライブは好きな人に逢い、好きな人の前に立つようなモノ、と最近発見した僕にとってみれば、ワンマンは大好きな人たちばかりの前に立たなければならないワケで、そうした気持ちが高揚を超えて僕にひどい緊張をもたらしていた。

「準備オーケーですか?それではSE流しますー!」
aimスタッフのさきちゃんが楽屋へ伝えにくる。
「よろしくお願いしますー!」

僕はステージ脇でSEを聞きながら、緊張が収まらない気持ちのまま、手のひらを擦り合わせながら登場の瞬間を待つ。
すぐに出たいような、もうちょっと待って!と煙草をもう一服吸いたいような、そんな気持ち。
そんな僕の気持ちも知らず、楽屋で談笑を続けているちかちゃんと卓弥と泰平くんを僕は呼び寄せる。

「おいみんな頼む!傍にいてくれよ〜!」
どーしたんですか!とみんなが笑って傍にやってきた。

予定より十五分押しでスタートした僕のワンマンは、今回のセットリストの中でも断トツに古い、もう十七年も前の曲になる『大地の上で胸を張れ!』から幕を開けさせてもらったのだが、ごめん、正直に言う、その光景にね、いきなり泣きそうになったよもう。
出足が悪いと思っていたお客さんも開演時にはたくさんの人たちがaimを埋めてくれていて、胸を張るどころか頭を下げたい気持ちになった。
曲の後半からバンドインするこの曲はそれまで弾き語りで進行してゆくのだが、みんなが手拍子をして、みんなが笑っている、最高だ。自分の中では不安定に感じていた離陸も、彼ら三人がバンドインしてからは上手く上昇気流に乗ることが出来て、あとはもうオーディエンスみんなのおかげで最初から最後までただただ嬉しくて楽しい、この一言に尽きる時間だった。

それにしても他の共演者に気を使うことなくやりたいように演れるワンマンとはいえ、決して時間無制限というわけではないし、リリカルピースのVo,Gu.たいようや他の人たちもTwitterでツイートしていたように、開始四十五分でまだ四曲しか演っていないとかね、何をそんなに喋ることがあるのか、ホント歳を重ねる毎に言いたいことや話したいことが増えてしまい、ライブでの俺のさだまさし化はもはや止められないようだ。
(さだまさし氏のライブは三時間のライブ中、一時間は喋っていることで有名)

あまりこういうことを書くものではないのだろうけど、何とか上手く切り抜けられたので敢えて書いてしまうが、実はワンマン二週間前くらいから喉の調子がおかしくて、漢方を服んだり耳鼻咽喉科へ行ったり、前日は少しでも良くなれば、とニンニク注射を打ちに病院へ行ったものの病院が休みだったりと、己の自己管理力の浅はかさに情けなくもなったし、当日の自らのコンディションを疑って仕方がなかったのだけど、不思議だね、ライブになってお客さんの前に立つとそんな不安もどこかへ飛んでいってしまう。
そして不安も飛ぶと身体も軽くなる。
病は気から、って、本当にその通りだよね。

今年は本当に色々なことがあったなぁ。
でも人間生きていれば色々なことがあるのは特別なことでも何でもなくて、みんな同じだよね。
けれどもそんな色々な事柄の幾つかには心さえも巻き込まれそうになった時もあり、正直しんどい時もあったけれども、同時に色々な人たちが支え助けてくれた。自分のもとを去ってゆく人たちもいれば、変わらず傍で笑ってくれる人たちもいて、そんな笑ってくれる人たちと一緒にいることで新しく出逢った人たちもいて、それはむしろ、いなくなった人たちがいたおかげで感謝の気持ちが増幅された。
笑う門には福来たる、って、あれは絶対にウソではないよ。
後はもうひとつ、貧乏人は笑っとけ、というね。

僕の音楽活動はまだ続いてゆくけれども、今いるメンバーたちと一緒に音を奏でていることがこの先も続いてゆくとは思っていない。
物事を冷めて見ているのではなくて、彼らにしても他の誰かにしても、一緒にいることを当たり前とは思っていないからだ。
季節が変われば衣替えをして、四季が巡れば再び同じ服を取り出すけれども、その服をその時の自分がまた着たいと思うかどうかはまた別の話であるように。
そしてそれは自分だけに限らずとも、相手もまた同じであるように。

なぜって、みんなボーッと生きているわけではないじゃない。
個々に色々なことを考えながら、口にしなくとも色々なことをそっと経験してる。
だから今日の価値観を来年の今頃も同じように手にして、その価値観で物事と向かい合えるのかどうかなんて誰にも分からないし、例え変化したところで変化することに何の罪はない。
ただそこに誰かという相手が存在する時、今はもちろん、明日だって、来年だって、その先だって、それが同じであれば嬉しいな、と思う。
それが好きな人であればなおさら。
共有するモノなんて多くなくたっていい。
好きなモノが同じである必要もない。
大事にしたいのは、共有したいと思う気持ちと、嫌いなモノが同じであることだ。

たぶん人と人との営みはそれくらいの奇跡の上に成り立っているように思う。
だから変化の無い、変化を共に越えてゆけない関係に信頼関係なんて生まれるわけがないと考える。
あとはその変化をおおいに笑い合える、寛容なようでいて、能天気な心。

ワンマンを終えて思ったことは幾つもあるけれど、これだけは確かなことなので敢えて書く。
これはすごく乱暴な言い方だけど、誤解されることを承知で書く。
僕はあの時あの場所にいた人たちのことをまず一番に信じる。
来れなかったけれども、熱いメッセージをくれた人たちのことを信じる。
傍にいる人たちを信じる。傍で笑う人たちを信じる。
目に見えるモノを、形のあるモノを信じる。
その後のことは、これからまた作ってゆけばいい、そう思っている。

あの日、本編が終了した後、楽屋に戻って煙草に火をつけて着替えている際に、会場から『愛しいひと』のコール&レスポンスで恒例にもなっている

“ナーナナナナー!ナーナナナナー!”

というアンコールの大合唱が楽屋にまで聴こえてきて、え!なになに?と、本当に驚いたし、それは本当に嬉し過ぎる響きだったのだけど、後から聞けばそれはサプライズで、始めから会場のみんなに仕組まれていたことだと聞いてなおさら嬉しくなった。
十月の自分の誕生日の翌日に新宿でライブがあった際、打ち上げの席でサプライズをしてくれたお客さんたちに感動したように、あの日aimの受付で来場者の人たち全員の写真をチェキで撮影していたのも、メッセージカードを配っていたのも、いつも観に来てくれているお客さんたちが先頭に立って周りの人たちの協力を仰ぎ、ライブの最後でステージで渡そうとしてくれてのサプライズだったことも後に聞いて、本当に本当に胸が熱くなった。

でもそれはね、写真とメッセージカードがたくさんあったりまだ書いていない人たちもいて、ライブ終了までにまとめられなくて果たせなかった、と聞いて笑ってしまったけど、それもまた嬉しいエピソードとして胸に刻まれた。
本当に本当に素晴らしいサプライズをありがとう。
あの場でサプライズが出来なくとも、その話自体が俺にとってのサプライズだったよ、本当に!

今年の五月の終わりにギターのちかちゃんとベースの卓弥、その時のサポートドラマーであったまっちこと町田くんが、十一月の大関東ギターエロスへの出演やワンマンの開催をこれでもかというほどの勢いで後押ししてくれて、その後紆余曲折あったのちにPOTATO HEADのドラマーである泰平くんがサポートに入ってくれて、本当に三人には助けられたし、お客さんのみんなにも助けてもらえたこと、感謝してます。
傍にいる人たちは分かると思うけれど、僕はその場その場の感覚で物事を進めていってしまう質なので、それで振り回されたり困惑してしまうことも多々あると思う。
だからね、ついてきてくれてありがとう、という気持ちでいっぱい。
シナリオを書く、なんてことにも一番程遠い場所にいる人間だからね、今年起きたこと、今年形になったことはシナリオに無かったことばかり。

それなのにこうして活動としての形が十二月のワンマンまで成り立ったことは、周りの人たちの協力があったからこそ他ならない。
それにワンマンってね、ワンマンだからこそ一人では出来ないことのほうが多くて、色々な人たちの協力や力添えが無ければ成り立たないんだよね。
俺なんて一番楽なもんなんだ、曲を作って、あとはそれを歌っていればいいだけなのだから。

あの日、これだけはライブで伝えようと思っていたことなのにすっかり失念してしまって言い忘れてしまったこと。
俺はね、歌いたいことが無くなることなんてこれっぽっちも怖くはないし悲しくもないんです。
ただ、伝えたい人がいなくなることが一番悲しくて、一番怖い。
それは日常の中で関わる人たちに対してもそうだし、ライブで目の前にいる人たちに対してもそう。
だから、伝えたい人がいなくなった時が、僕が歌うことを辞める時だと思っています。

まだ観に来てくれた人たちへのお礼も半分も済ませられていないけれども、本当に楽しい時間をどうもありがとう。
あまり生産的に曲を作れる人間ではないけれども、無為に十曲作ることよりも、今後最低十年は歌い続けることの出来る曲を一曲でも多く残すことが、僕にとっての大事な仕事だと思っています。
君を守りたいとか、君を愛しているとか、みんな頑張れとか、そうした歌が世の中にはたくさん溢れていて、それで勇気づけられることもたくさんあるけれども、そう思っていても守れなかった、愛せなかった、頑張れなんて無責任に言えなかった、そういう悔しさや無念、その中に潜む想いを歌っていきたいと思っています。

いや、ちょっと真面目に書いてしまったけれどもね、あとはやっぱり、女の子のおっぱいについてもまだ書きたいですね、ライブで定番になりつつあるスーパーフルーツを凌駕するようなキラーチューンを!
それから久々に三時間なんてライブを演って途中で朦朧としてきたことはここできちんと吐露しておく!
実際通しリハなんて一度もやっていないので、本番でどれくらいの時間演るなんて本人が一番分かっていないし、恥ずかしながら途中で足がつったくらいだ。
でも今回で四度目のワンマンだけど、今回が一番短いワンマンなのだ、と言ったら驚くかな。
過去最長のワンマンは、カトヒロ(現在カトヒロキング)と一緒にやっていた頃に記録した、三時間四十分のワンマン。
あはは、これ、やり過ぎだよね、演るほうよりも観ているほうがずっと辛い。

そんなわけでまだ書いていないこともあるような気がしてならないのだけど、ライブ同様長くなってしまいそうなのでこの辺で!
あまりこういうことは書かないのだけど、せっかくのワンマンだったし、今回のセットリストを。
そして三曲あった新曲のうち、時間や構成上省かなければならなかった為に一曲しか出来なかったけれども、その新曲の歌詞も載せておきます。
たぶんこの曲は、今後ライブで大きな役割を果たしてくれる曲だと確信しているので!

あとは僕の音楽にはいなくてはならない存在に昇華したギタリスト、ちかちゃんこと近沢くんのブログと、可愛くも頼もしい後輩の元イエスタデイ、うみんちゅのブログのリンクも貼っておく。
そして素晴らしきO.Aを飾ってくれたもりきこジュニーちゃんのブログも。

近沢博行のキョシューを放て!

うみんちゅブログ、うみのおと

JUNNYの意気地ナシ奮闘記


photo by Soogie


photo by Soogie


photo by Soogie


photo by tama


エンディング、クレヨンでジェット風船が舞う。
photo by Soogie


このメンバーで一度やってみたかったことが叶ったカーテンコール。
photo by miyuki


同じくこれも!photo by hiromi

それから一日中カメラに動画にと動き回ってくれたカメラマンのひこちゃん、どうもありがとう。
そして『劇的な瞬間』で恒例となったピンクタイムでの俺の無茶ぶりに応えてくれて会場を湧かせてくれたドラム泰平くん、どうもありがとう、気を悪くしないでくれ。

みんな本当にどうもありがとう。
すごーく楽しくて幸せなワンマンでした!
大事な一日を一緒に過ごしてくれて本当にありがとう!
一生忘れない、ワンダフル!


『2013年12月13日(金曜日)恵比寿club aim』
鈴木ナオトワンマンセットリスト

1.大地の上で胸を張れ!
2.愛しいひと
3.水の中の涙
4.ぼくの恋人
5.さんまのブルース
6.道の途中
7.情熱の詩
8.蛍(近沢くんと弾き語り)
9.夜の森〜素晴らしい世界(弾き語り)
10.ポケット(弾き語り)
11.フリ?フリ(弾き語り)
12.僕が静かに飛べる時(泰平くんとツーピース)
13.ミザルキカザル(新曲)
14.劇的な瞬間
15.君を思う
16.まるい月
17.スーパーフルーツ
18.月にさけべ!
アンコール
19.環七通り
20.クレヨン


『ミザルキカザル』

お前の話は聞きたくないのさ
黒い腹なんて見たくはないのさ
ミザル!イワザル!キカザル!
ミザル!イワザル!キカザル!

地雷をバラ撒くうす汚ねぇ手で
今日もコソコソ誰かと握手をしている
あいつに地雷を踏ませたいんだろ
さぁみんなで一緒に嫌いになりましょう!

俺は知ってるぜ
みんな知ってるぜ
甘い言葉は賄賂です
その正体は嫉妬です
お前ジャイアン?
あいつのび太?
あとはみんなスネ夫か!

実は聴いたぜ!言ってたぜ!
実は聴いたぜ!言ってたぜ!

他人の愚痴や噂の孵化は早い
すぐに羽根が生えてヒラヒラ飛んでく
ほら、お前の肩に止まったよ
たたき殺すも逃がすもお前次第だぜ

次は俺か?
まさか俺か?
俺はのび太?
やっぱお前ジャイアン?
その話は出来過ぎだ!

ミザル!イワザル!キカザル!
そんな腐ったもんは
嗅ぐな!触れるな!味わうな!
ミザル!イワザル!キカザル!
そんなあぶねー道は
行くな!渡るな!歩くな!

俺は俺だ!どうってことねぇぜ!
敵は誰?味方は誰?
その考えもNO! NO! NO! NO!

ミザル!イワザル!キカザル!
そんな腐ったもんは
嗅ぐな!触れるな!味わうな!
ミザル!イワザル!キカザル!
そんなあぶねー道は
行くな!渡るな!歩くな!

ミザル!イワザル!キカザル!
そんな怪しいもん
貰うな!染まるな!飲み込むな!

ウキキキキキキーーッ!!


Fantastic Hour

  • 2013.07.14 Sunday
  • 03:45


大人になってから随分と長い間、呑んで酔いが回ってくると無性に髪を切りたくなる習性があり、天パの髪だから許されることとはいえ、思いつくとそのまま洗面所や風呂場へ直行して思うまま髪を切り始めてしまうこと多々なのだが、ひどい時にもなると居酒屋で呑んでいる際にもその症状が発作のように僕を襲って、店員さんからハサミを借りてトイレで切り始めたりするのだから、これはもはや習性というよりは病気と言ってもいいのかもしれない。
そんなわけで今も例に洩れず風呂場で髪をバサバサと切った。
何故って、もう暑くてたまらないのだもの。

さて、昨日十三日はもりきこの二人に誘われて、中野坂上の『以心伝心』という初めてのライブハウスでの弾き語りだったのだけど、弾き語りをすると必ずと言っていいほど自らの力不足を痛感する。
力不足を感じる理由がどこにあるのかが未だよく分かっていないのがまず問題だとは思うのだけれど、とにかく認識どころか痛感するのだ。
特に最近はバンドで活動する機会が多いので余計にそれが浮き彫りになり、いかに自分が周りのメンバーに頼ってしまっているのかがよく分かる。
だからこれは気を付けないとなぁ、と、弾き語りをするたびにひしひしと、それでいて胸の奥をギュッと掴まれる。
そんな一方で、共演のもりきこは相変わらずの素晴らしいステージ。彼らの歌や曲、そのステージでの姿勢にはブレが無くって、観るたびに熱いパッションを与えてくれる。この二人の歌う曲は本当にいいんだよね、正直、後輩というよりも一ファンだもの。
彼らは来月八月三十日に鶴見サルビアホールでのワンマンも決まっていて、僕も観に行く予定だ。
とにもかくにももりきこ、昨日は誘ってくれてどうもありがとう。

そしてここから時は遡り、先日の六日は普段お世話になっている代々木laboというライブハウスで、これまた普段からお世話になっているライブカメラマンのひこちゃん主催のイベント『hikolityy!! vol.2』があり、加えて何せニコ生イベントということもあって普段ではまず出会えないようなニコ生界の人々と、ある種異質な空間の中で、我々は唯一のバンドとしてそのライブのトリを務めさせてもらったのだが、普段とは違ったカオスな雰囲気の中でまったく手探りな状態ではあったけれども、結果的に盛り上がることが出来たのは、ノリの良かったオーディエンスの皆さんのおかげだと思っている。
でも何よりもそれよりも、このイベントに出演することを決めたのは、主催のひこちゃんのユニークな人間性と、異ジャンルであろうとも、良いモノは良いモノとしてたくさんの人たちに広めて共有したい!という彼の気概を意気に感じて出演を承諾した部分が大半を占めるので、この日観に来てくれたお客さんや観てくれた人たちはもちろん、ひこちゃん自身が大変喜んでくれたので、もうそれだけで出演させてもらって良かったと思える、とても素敵なイベントだった。

そしてこの日サポートベースに入ってくれた“くっきー”ことKも、たった一回のリハスタだけにも関わらずとてもいいベースを弾いてくれて、そこに加えて五月から一緒に音を鳴らしてきたドラマーの町田高利ことまっちが、ひとまずこの日が最後のライブだったこともあり、実はこっそり気合いが入っていたのはここだけの内緒だ。


photo by miyuki
終演後。左から、Gu.近沢博行、Dr.町田高利、Vo,Ag.オレ、B.K



photo by miyuki
真ん中で帽子を被っているのが主宰のひこちゃん。


ひこちゃん、オーディエンスの皆さま、本当に本当にどうもありがとう!

そして二週連続して出演させて頂いた十二日の代々木laboでは『Fantastic Four』というイベントで、一番目の森大輔くんバンド、二番目のTRIGGER、そしてトリのBEE!BANG!BOO!と、個性ある素晴らしい人たちが集まった実に盛り上がった一日だった。
特にトリのBEE!BANG!BOO!は百人越えのお客さんの中でダブルアンコールを受けるほどの圧巻のステージで、出演者としても観客としても、素晴らしいひとときを過ごさせてくれたことに感謝しています、本当にどうもありがとう。
この日のライブも幾つかはYouTubeのほうへアップしたので、興味のある人は検索してみてくださいね!


photo by miyuki


photo by miyuki


photo by miyuki


トリのBEE!BANG!BOO!

そしてこの日のナオトバンドのドラムを務めてくれたのは、幾つかの前のワンタイでも書いて紹介した、四月の関東ギターエロスというイベントで共演したWorld 9 bros.のドラマーナオキが、準備期間一週間という短い時間の中でサポートに入ってくれて、その男気で僕を助けてくれた。
ホントにね、去年の夏から隣りで僕を支え続けてくれているギターのちかちゃんにしても、今年の五月からベースのサポートに入ってくれている弱冠二十二歳の卓弥にしても、自分は人に助けられながら生きてるな、と感じています。
自分一人だけの力では出来ないことを、彼らが支えてくれることによって叶えてくれているんだよね。
先述したまっちにしてもそうだし、くっきーにしてもそうだし、以前一緒に音を鳴らしていたミックにしてもボブにしても、今傍にいるいない関係なく、僕に色々なモノをもたらしてくれた。
もちろんそれはバンドだけに限らず、色々な人たちが僕を支えてくれていて、そのおかげで僕はこうしてこんなふうに美味しくビールを呑めている。

昔、付き合っていた女の子と別れる際、ごめんね、と謝る僕に向かって彼女が言ったことをまだ覚えている。

「うぅん、感動は胸に残ってるから。残ってるモノはいつかまた生まれてくるから。だから大丈夫、ありがとう」って。

すごいことを言うな、って思った。
でもそれ以上に、この子のことを俺は幸せにはしてやれなかったけど、この子はきっと自分の力で幸せになれる子だろうな、って確信した。だから歌にして残したいとも思った。感動しない人間などいないけど、感動したことが胸に残ってそれが再び生まれてくる保証なんてどこにも無いし、感動したことがすべて胸に残って再び生まれてくる人間だらけの世界なら、今日本はこんな無責任な国になんてなっていないよな、なんてことも考える。

でも少なくとも、僕の周りには感動を大事にしながら生きている人たちが多くいて、そこから何かを生み出せる愛を持った人たちが多くいると感じているし、自分自身もそうありたいと思っている。
生きていれば色々なことがあるのは当然だよね。人それぞれのルールがあって、正義があって、考え方の違いがあって、感じ方の違いがあって、三人寄れば文殊の知恵とは言うけど、ということは、それで助けられることもあれば揉めることだってある、という話なんだよね。
今年はめまぐるしく周りで人が動くなぁ、と感じている日々だから、もっともっと大事にしなきゃいけないなと思う、人との出逢いも繋がりも。
今傍にいる人たちが明日傍にいる保証なんてどこにも無いからね。

だからこそ、もっと自信を持たなきゃな、と思う。
自信が無いことって人に迷惑を掛けるんです。
なぜって、自信が無いことで人を疑うから。
人を疑ってしまう時って、大抵自分にも自信が無いか、もしくは失くしてしまっている。そんな時が多いはずなんだよね。
けれども疑われるようなことなど一切無いのに、一方的に疑われてしまった人の悲しみといったらない。
だから考える。自分は人に対してそういうことを無意識のうちにしてしまってやしないかな、と。
たぶん、あるんだよね、そんなことがたくさん。

納得したいよね、自分のしていることに、言っていることに。
でもそういう部分が圧倒的に足りないなぁ、ダメだなぁ、と思うから、ホント、いい歳した大の男が未だ自分探しの旅の途中なのだ。
もう、情けないったらありゃしない!

でもね、周りの愛すべき人たちがそんなしょうもない自分を助けてくれる。
これは感謝以外の何物でもない。
だから音楽もライブもそうだし、何よりもまず人として、少しでもそんな人たちに自分の中にある愛を返していきたいな、と、そんなことを考えている日々です。
だって、周りの人々からの何気ない日々の言葉や行いも、ライブでのみんなの反応や表情も、しっかりと胸に残っているのだから。

いつもありがとう。
本当にどうもありがとう、ワンダフル!

関東ギターエロスファイナル!

  • 2013.05.02 Thursday
  • 05:05


ふと気付けば、といえばそれはウソになるけれど、なんやかんやとしているうちに、前回ブログを書いてから一ヶ月以上の月日が経ってしまった。
そこまで忙しい日々を過ごしていたわけでもないし、書くことが無かったわけでもないのだけど、ちょっと日々のうすのろにうつつを抜かしていたり翻弄されていると、一ヶ月なんてあっという間に過ぎてしまう。

Twitterを始めて以降、ブログは日記、という考え方はもはや無くなって、ワンタイではそれなりに気持ちを整理した上で書きたいと常々考えているので、そう思うとこの一ヶ月はその整理する時間が足りなかったのかもしれないね。

そんなこんなで先週の木曜日にファイナルを迎えたギタエロから早一週間が経ち、暦は五月になってしまったわけなのだけど、でもほら、ロッキンオンジャパンとかその手の雑誌だって、月刊誌だからライブレポートは一ヶ月後だったりするでしょう?
そう思えば一週間後のレポートはむしろ早いような気がしてこないかい?

そんなわけで、このワンタイでは特に宣伝も告知も行っていなかったけれども、わたくし、鈴木ナオトが東京代表として出場し、四月四日からスタートした『関東ギターエロスvol.48』も、先日の四月二十五日をもって無事終了しました!
四月四日の新横浜Bell's、四月十一日の柏DOMe、四月十八日の西川口Hearts、そして四月二十五日の新宿OREBAKOファイナルを観に来てくれた皆さま、一度でも観てくれた皆さま、出逢った皆さま、各ライブハウスのスタッフの皆さま、そして一ヶ月間共に共演した新横浜Bell's代表のイエスタデイ、柏DOMe代表のROOZE、西川口Hearts代表のWORLD 9 BROS.、OB枠のLyrical Pieceのみんな、本当にどうもありがとう。
もうね、今挙げたようないろいろな人たちに支えられた、本当に楽しい一ヶ月間だった。

去年の十二月の始め頃だったのかな、普段からよくして頂いている新宿OREBAKOのオーナーである浦さんから、東京代表としてギタエロへの出演依頼があった時は、正直他にもっと若くていいバンドがいるのだから自分なんかが出るべきではないと思ったし、それはもう、戸惑いのほうがずっと大きかった。
自分はアコギ&ドラムのツーピースやバンドをやっているとはいえ、基本的には弾き語りでずっとやってきた人間なので固定のバンドは持っていないし、関東ギターエロスという若手の登竜門的なイベントというか、そんな位置づけであるこのイベントに自分が出るのはそぐわないのではないか、と考えたからだった。

けれどもその一方で、頂いた話は断らない、という僕の中のポリシーが、皺の足りない脳みその中に入り込んできて、加えて前回vol.47のギタエロには盟友と言ったら大げさかも分からないけど、普段から仲も良くて同世代ミュージシャンであるLeeLeeLewisが、そして前々回vol.46のギタエロでは、今僕の隣りでギターを弾いてくれているちかちゃんこと近沢博行くんの所属するバンド、The Bluestoneというバンドが、それぞれ東京代表で出演していたこともあり、これも何かの縁か一連の流れみたいなものなのかな、と思い直して、低頭に恐縮しつつ出演を承諾した。

ただ僕のほうから一つだけお願いがあって、それは、今自分が一緒にやっているメンバーはそれぞれバンドを持っている身なので四週連続しての出演はきっと無理だろうし、もともと自分は弾き語りの人間なので、四週の中で弾き語りやドラムとのツーピース、そしてバンドと、毎週形を変えてやらせてもらえないか、と提案してみたところ、オーナーの浦さんは、むしろその形でやって欲しいし、いつものスタイルを全部観せてもらいたい、と快く承諾してくれて、長年に渡って続く関東ギターエロスというイベント史上、最年長ともいえる僕の出演が決まったのだった。

そんなこんなでギタエロへの参加が決まったものの、初日の新横浜Bell'sは正直不安だった。だって周りは二十代前半から後半の若いバンドばかりの中で、自分だけが個人での出演でしかも最年長。受け入れてもらえるだろうか。ただでさえ初顔合わせでお互いを探り合っている部分が多々あるだろうに、年の差があるというだけで気後れさせてしまったり、ましてや萎縮させてしまったりと、そんなつまらないモノは生じさせたくない。

けれどもいざ蓋を開けてみればそんな不安は杞憂というか自惚れというか、そんな考えは一切不要だった。イエスタデイもROOZEも、WORLD 9 BROS.もLyrical Pieceもみんな気持ちのいい奴らで、そんなつまらないことを心配していた自分がバカバカしくなったし、初日から彼らのそんな人柄の良さに助けられて、僕は今回のギタエロを思い切り楽しもうとスイッチを入れることが出来たことをとても感謝している、みんな、本当にどうもありがとう。

初日の新横浜Bell'sでは弾き語り。けれどもこの日のO.AがCHURU-CHUWのVo.まんぼーとDr.うりくんが務めることを会場入りしてから知り、これはうりくんを巻き込んだら面白いかも、との思いつきでリハーサルの時にうりくんに一緒に演ろうよ、と声をかけたら、うりくんはこっそりと、でも必死に曲を覚えてくれて、たった二曲だけのカホンでの参加とはいえ、素晴らしいグルーヴで応えてくれた。これを読んでくれているかどうかは分からないけれども、うりくん、どうもありがとう。また突然話を振るかも分からないので、いつかの対バンの際には心の準備だけはしておいてくれ。
そしてこの日の打ち上げでは、イエスタデイのGu.であるジョジョことサチオが全裸になった。

そして二週目の柏DOMeではアコギ&ドラムのユニット。この日参戦してくれたEDDIE LEGEND STORYのドラマーYossyとは初めてのユニットだったけれども、たった三時間だけのリハスタで完璧に曲を把握してくれて、本番でも傍らに譜面台を置くことなく、スーツでバシッと決めて、今回限りでは惜しいくらい、僕のギターに絶妙なビートで合わせるドラムを叩いてくれた。

彼はステージでの立ち振る舞い通り普段から本当にクールな男なので、何とかステージで彼を笑わせられやしないかと、密かにそのチャンスを伺っていたけれども、そんなことを考えていた自分が不謹慎だった、と思うほど真摯な姿勢を全うして、逆に緊張感をもたらしてくれた。Yossy、本当にどうもありがとう。

そして実は柏は僕の地元ということもあって、会場には数年ぶりに会う中学時代からの同級生や父親まで観に来ていてやりづらいことこの上なかったが、終わった後の嬉しそうな友だちの顔や父親の顔を見ていたら、何だか涙が出そうになったことはナイショだ。
この日は数年前に一度だけ対バンしたことのある、The DogHouseのドラマーリョウくんも観にきてくれて本当に嬉しい一日だった。

そしてこの日の打ち上げでは、WORLD 9 BROS.のDr.ナオキがジョジョと共にチンコを出して、Vo.のシゲが打ち上げ途中で失踪した。

naoto&yossy
naoto & yossy photo by natsu

同級生と再会!
同級生と再会!photo by natsu

三週目は西川口Hearts、この日もアコギ&ドラムのユニットだったけれども、ドラマーはお馴染みTEPPANのBOB。彼とはバンドも含めてかれこれ一年半ほど一緒にやってきたので、特にこれといった注文や説明もなく、前日に一時間半ほど合わせた程度で本番に挑んだけれども、夜の森〜素晴らしい世界、という僕独特の揺れた難しい三拍子の曲にもしっかり合わせてくれて、ライブ後にHeartsの佐藤さんから、あの曲には感動しました、あんな曲もあるんですね、と言ってもらえたことは嬉しかった。でもそれも僕一人では出せなかったグルーヴだ、BOB、どうもありがとう。


唯一打ち上げ中に寝てしまった、不覚である。
ア!キラーチューン
から抜粋。

そして四週目の新宿OREBAKOでのファイナルはバンドスタイル。ドラムのBOBはもちろん、Gu.にちかちゃんこと近沢博行(The Bluestone)B.にミック(539's)が最終日にして合流した。この日のライブのことは近沢くんもブログで書いてくれているのでリンクを貼っておく。俺は彼の書くブログが好きだ。なぜって、バンドマンらしからぬ長文で、その思いを熱を持って放ってくれるから。

近沢博行のキョシューを放て!!

今回OB枠で出演していたLyrical Pieceのギタリスト、もっちもこの日のライブについて触れてくれているね。
リリカルピース、もっちの御餅帳日記

この日、ファイナルのライブについてはいろいろな思いがありすぎてとても書ききれない。
ライブ途中、二曲目に盛り込んだバンド紹介の際は、僕の声に応えてくれるかのようにそれぞれのバンドメンバーの胴上げが客席で始まっていて、そんなカオスのような喚起のおかげで、歌に入るまで十分くらいの時間を要した。

本編終了後のアンコールでは、幾つか前のこのワンタイでも書いた通り、僕の友人が三月七日に亡くなってしまったのだけど、この日が奇しくも四十九日だったこともあり、そいつが生前から僕の曲の中で一番好きだ、と言ってくれていた「環七通り」という曲を歌わせてもらった。せっかくのファイナルなのに、イベントの終わりを任されたトリなのに、雰囲気暗くしてしまうかな、空気読めてないかな、って、少し心配したけれども、それもまた杞憂だった。出演者のみんなもお客さんも、そしてスタッフのみんなも僕の言葉に耳を傾けてくれて、最後まで静かに心を澄まして聴いてくれた。

俺はもう、友だちが亡くなったことを悲しんでなんかいないし、とっくに前を見て生きているけど、とにかく忘れたくない、忘れてほしくない、ただそれだけ。そしてこの日は四十九日。歌わないわけにはいかなかった。でもみんな真面目に俺の話を聞いてくれているのに、何だかそれが急に所在ない気持ちになってきてしまって、これを今日歌わずにいつ歌うんだ、、、今でしょ!なんてMCをしてしまった。
ごめんねおしま、俺ダメだねぇ、昔からこういうところ。
でもみんな笑ってくれていたからいいでしょ、可笑しかったでしょ、お前も!

でもやっぱりね、そんな環七でイベントを締めくくるのはある意味無責任じゃない?だってずっとここまで下ネタを封印してきたのだ。だから自らダブルアンコールを申し出て、それにみんなもお客さんも応えてくれたので、再びバンドを呼び寄せて「劇的な瞬間」でフィナーレ。そして最後はギター置いて客席に向かってダイブ。この一ヶ月間を一緒に回ってきた共演者の奴らがみんなで俺を受け止めてくれたあの瞬間は、まさに劇的な瞬間。本当に嬉しかった。

しかしトリとはいえ、持ち時間は三十分だったのにも関わらず、終わってみれば一時間。
これはさすがに怒られるかなぁ、と思っていたけれども、これも三たび杞憂だった。お客さんも共演者のみんなも、Bell'sのオーナーである小山さん、Heartsの佐藤さん、DOMeの緒形さん、そしてOREBAKOスタッフのみんなが大きな懐でそれらを受け止めてくれた。
本当にね、そんな周りの人たちのおかげで成り立つことが出来たライブだったと思う、本当にどうもありがとう。

photo by miyuki
photo by miyuki

思うんです、音楽なんて所詮隙き間産業、何の役にも立たないな、って。演者側がこんなことを言ってしまったら身も蓋も無いけれども、本当にそう思う。
だってヒットチャートを見てごらんよ、そこにはまるで受動的なモノしか見えてこないじゃない。だから悔しくなるんです、身近なアーティストやバンドだけを取っても、こんなにいい演奏をして、こんなにいい曲を、いい歌を歌っている人間がたくさんいるのに、どうして広まらないんだろう、って、悔しくなる。

でも広まらないのはちゃんと理由がある。簡単に言ってしまえば、マーケティング力が無いんです。マーケティングの力だけならまだしも、致命的なくらいその手の才能が無い。そして自分たちが思っている以上に狭い世界の中でしか活動していない。
だからそんなマーケティング力の無いアーティストやバンドマンを端から見ている人たちはそれがもどかしくて、もっと宣伝しろ、CDでもっと儲けなよ、もっと商売上手くなりなよ等々、いろいろと言ってくるんですよね。そういう言葉は、そこに愛さえあればすべて有り難い言葉であることに違いないのだけど、そもそもそんな才能があるなら音楽なんてやらなくとも、営業マンにでも何にでもなればいい、という話になるんです。

だから音楽なんて何の役にも立たない。
そう思うでしょう、僕もそう思う。
だって少なくとも音楽をやっている自分は本当に社会の役に立っていないのだもの。

でもそうじゃない。だからこそ、そう思うからこそ役に立ちたいと思ってるんです。
自分がまず楽しむこと、それは大前提。だけどそれは音楽に限らず、いい仕事をしている人はみんなそう。でも自分が楽しいと思うだけでは物足りない。それどころかものすごいストレスを感じてしまう。
だから役に立ちたいと思ってるんです。聴いてもらいたいのはもちろんだけど、返していきたいと思ってるんです。

まずはいつも応援してくれている人たちに。
目の前にいる人たちに。
傍にいる人たちに。
人から与えてもらいっぱなしの人間だし、ずっとそんな人生だから、もういい加減返していきたいと思ってるんです。還元したい。
そしてそれが少しずつでも達成されてゆけば、音楽は役に立つ、ということにならないかな。

そして僭越ながら、誰かの心の片隅にでも自分の詩がこの先にも残ってくれたら、それは誰かの役に立っていることにはならないかな。

でもね、やっぱり人だなぁ、って今回のギタエロを通じて本当に改めて感じました。
こんな自分を受け入れて仲良くしてくれたイエスタデイにもROOZEにも、WORLD 9 BROS.にもLyrical Pieceにも感謝だし、四週も続けて間近にその人間を見て、間近でライブを観ていたら、ある意味それぞれのバンドのファンになってしまった。
近くにいるって、なんて恐ろしいことだろうね、まったく。
でも実際にみんないいライブをしていたし、みんなカッコ良かった。

まぁでも、堅苦しいことは抜きにして、この素晴らしきイベントに呼んで頂いて、そして参加させて頂いて、本当に、本当に感謝しています。
そしてもう一度、共演者のイエスタデイにROOZEに、WORLD 9 BROS.にLyrical Piece、そして関係者の皆さま、お客さん、出逢った人たち、すべての人たちに感謝してます。
もちろん、モミーズのちかちゃんもミックも、そしてBOBも。

しかしここまで長いブログを果たして誰が読んでいるんだろう、と、今ここにきてちょっと後悔しかけているけれども、今さら自ら校正することなど出来ないので、乱筆乱文ながら、このままアップさせてもらおうかな。
だって今日は大事な友人でもあり、その才能に惚れている+りょう。くんのイベントが夜に代々木laboで控えているのだ、もう寝なくては!

そんなわけで皆さま、本当に、本当にどうもありがとう。
またどこかの会場で逢えたら嬉しいです。
いや、逢ってください。
いや、逢えますよね、きっと!

何はともあれ関東ギターエロスvol.48と、それらに関わったすべての人たちに、ワンダフル!

先日のリーリーナイト!in 渋谷O-WEST!

  • 2012.05.19 Saturday
  • 17:40
 

遅ればせながら、先日14日のLeeLeeNight!! in 渋谷O-WEST Liveを観に来てくれた皆さま、
WEST関係者の皆さま、出演者のテイパーズ、ハロー青空トレイン、ORIF、CHURU-CHUW、
そして主催のLeeLeeLewisのみんな、楽しい時間と空間をどうもありがとうございました、
そしてお疲れさまでした!平日の月曜の夜にも関わらず、あれだけの人たちが集まってくれて、
リーリーナイト名物であるリーリー亭の豚汁、焼きそば、お好み焼きは、
この日6バンド中3番手のおいらの出番が終わった頃には早々にSOLD OUT!
おいら初めてリーリーナイトでそれらを食べ損ないました。
でもそれくらい大勢の人たちで賑わって盛況した夜だったということを分かって頂けるでしょうか!
あーくっそー、お好み焼きー!

まぁそれはいいとして今回の渋谷O-WEST初開催のリーリーナイト!
リーリーナイトというイベントの最も特筆するところは、
出演者全員が一つのイベントを作り上げようという一体感が素晴らしく、
そんな出演者たちの思いが観に来てくれているお客さんたちにもきっと伝わっているからこそ、
こうして素敵なロケンロールショーを毎回展開していけているのだと思うけど、
やっぱりね、主催であるvicky率いるリーリールイスというバンドがいかに周りから愛されているか、ということを改めてひしひしと感じた夜だったな。
そんなバンドとこうして仲良くさせてもらい、こうして毎回のように声を掛けてもらえている
この嬉しい気持ちや感謝の気持ちは、
やっぱりミュージシャンとしてはステージで返すべきだ、と
そんな気概を持っていつも演らせてもらっているつもりなのだけど、
どうなんだろう、返せているのかな、
こればかりは観ている人たちが決めることでもあるからなぁ。

でも自分自身もいつもそう心掛けていることでもあるし、
ステージに立って何かをしている人たちはみんなそうだと思うのだけど、
vickyはいつも、オレは武道館へ行っても今のスタイルを貫くよ、と口にしていて、
そんな姿をこの男はかっこいいな、と思いながらよく聞いているのだけど、
今回、世間一般でいう大バコの部類に入ってくるWESTでの立ち居振る舞いや
パフォーマンスを見ていて、まったく会場の大きさを感じなかったというか、
むしろこのような場所でこそ持ち味を存分に発揮していたというか、
あらためて、vickyや彼らリーリールイスがいかにその先をイメージしながら
ステージに立っているのかがよく分かったような気がした。

でも実際、大きいハコでのライブって意外と緊張しないのよね。
むしろ挙がる、といったほうが心境的には相応しくて。
逆に小さめのハコのほうが緊張してたりしてね、何だか不思議な感覚だけれども。

でも本当にこの日の夜はいつもに増して出演者一人一人が伸び伸びと楽しそうに演奏していて、
観に来てくれたお客さんたちも贔屓目抜きにしてみんな楽しそうで、
それをステージから眺めているこちらがまたさらに楽しくなる、といった相乗効果もあって、
毎度ライブのたびに感じていることではあるけれども、
改めて音楽って本当にいいな、と、心から楽しむことが出来た一日だった。
そしてLeeLeeLewisのリーダーでこのイベントの旗振り役であるVICKYの人徳というのかな、
尊敬出来る部分を持ち備えた友人や人間を傍らに持つことが、
いかにどれだけ自らの意識を高めてもらえることか。
水に投げた小石が波紋となって水面に静かに広がってゆくように、
心が生き生きと豊かになってゆく様を感じて嬉しくなったりするように。

だからね、最後、トリを勤めたリーリーの最後の曲の時なんて、
たくさんの人たちに見守られて歌うvickyの姿を見て、
おいら自分が出演者だということもすっかり忘れて一人ウルウルきてましたよ…

大人になればなるほど、会いたい人との時間さえなかなか取れずに、
スケジュール表を見ても何がそんなに自分を忙しくさせているのか分からないまま、
気付けば半年、ひどければ一年、といったように、
会えないどころか話もしていないような友人が多くいることも事実だけれど、
おいらはそんな友人たちのことを忘れてなんていないし、
いつもふとした何かの拍子に思い出す。
だからそんな時にメールでも電話でもすればいいのだけど、
なんかタイミングを逃しちゃうというか、なんて言うんだろう。
うまく出来ないんだよな、なんでなんだろうな、あれ。

けれどもただ生産的に友人を多く作って持つような、そんなコミュニティならいらない。
尊敬、と言葉にすると大げさだけれど、それは別にそのすべてを指しているのではなくて、
十あるうちの一つでも心から尊敬を覚える部分をその人の中に見つけることが出来たら、
あとは例え残りの九がダメダメでも、そのダメダメさえ愛することが出来る。
むしろ十あるうちの殆どに尊敬を覚えるような相手はダメなのだ。
それじゃ堅苦しくて仕方がない。
そんな思いはマザーテレサやマルコムX等、
歴史の偉人に思いを馳せていれば果たせることではないか。

だらしないのに揺るぎなく、柔らかいのに屈強な。
おいらの言う尊敬とは、つまりはそういうことなのだ。

上の写真は、最後に久々に演った『クレヨン』という曲でのジェット風船パフォーマンス。
今回も一緒に演ってかっこいいドラムを叩いてくれたTEPPANのボブちゃんが、
おいらのデジカメでステージから撮ってくれた。
おいらもみんなも、ホンットいい顔してる!
ワンマンやツーマンの時などは恒例の光景だったけれども、
初めましてのお客さんもたくさんいたし、
天井の高いWESTで一斉に打ち上がった時の光景はステージから見ていて鳥肌立ちました!

そしてリーリールイスのお客さん口説きコーナー!


これ今まで観てきた中で一番最高に盛り上がってましたな!
選ばれたのはギターのテルさんでした!
自分が選ばれなかった時のvickyの口グセは、

「えー、ライブ終わりたいと思います…」

もう、ホント面白いなぁ。

↓そして踊れや踊れの『新宿コルト』!


ついつい写真を撮り忘れて、共演者同士の写真はおろかボブちゃんとの写真も無く、
ライブの最後に出演者一同ステージに上がった時の写真も残念ながら無いのだけど、
本当に本当に素敵でサイコーな夜でした!
元来飽きっぽい自分がこうして音楽だけは続けてこれているのも、
素晴らしい仲間やお客さんたちの出逢いがあるからこそだと思ってます。

あらためまして、14日の渋谷O-WEST Liveを観に来てくれた皆さま、
スタッフ、共演者の皆さま、本当にどうもありがとう!
これからも応援のほどを、そして仲良くしてくださいね!
30日は渋谷wastedtime、そして来月6日は大阪clubjungleでライブだー!

音楽って本当に素晴らしい、ワンダフル!

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>

鈴木ナオト twitter

facebook

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM