ドドーンとワンマン!を終えて

  • 2013.12.19 Thursday
  • 00:40

photo by Soogie

遅ればせながら、先日十三日に恵比寿club aimで行われた自身七年ぶりのワンマンライブ『お待たせしました!ドドーンとワンマン!』は、観に来てくれた愛すべきお客さんたちのおかげで無事終えることが出来ました!
たくさんの人たちに観に来て頂いて本当に感謝しています、本当にどうもありがとう。
そして恵比寿club aimのスタッフの皆さま、オーナーの村上さん、色々とよくして頂いて本当にどうもありがとうございました。
そして今回のワンマンで素晴らしいオープニングアクトを務めてくれたヴィンテージロックデュオ、もりきこのジュニーちゃんにダニーちゃん、本当にどうもありがとう。

club aimのステージと楽屋を繋ぐ扉は客席から見て左の下手側にあり、出演者はその堅牢な防音扉の向こう側で自分の出番を待つわけだけれど、実はその扉には十円玉ほどの穴が二つ空いていて、そこからステージの様子を伺うことが出来るので、僕は彼らもりきこのステージを観るために、その十円玉ほどの世界に意識を注いだ。
本当はそんな十円玉ほどの穴からではなく、客席側に回って観るつもりだったのだが、ナオトさんは主役なんだから表には出ないほうがいい、という周りからの進言で、致し方なくフロアに出ることは自粛したものの、彼らもりきこは個人的にファンでもあるし、自分のワンマンのO.Aを務めてくれるのだからその姿だけはしっかりと目に焼き付けたいと、僕はその十円玉の穴ほどの世界に顔を寄せて、彼らのステージをじっと覗いていた。

O.Aとして彼らに与えられた三十分のステージも二十分を過ぎた頃、ステージ上の彼らがひと呼吸置いて演奏を始めると、何やら聴き慣れたメロディが聴こえてきた。始めの何秒かは、新曲かな、それとも知らない曲かな、と思いつつも、あまりに馴染みがあるのでそのまま耳を傾け澄ましていると、僕の代表曲の一つと言ってもいい『愛しいひと』のカバーを二人が演奏し歌い始めているではないか。
長いこと音楽活動をしているけれども、こうして公の場で誰かが自分の曲をカバーして演奏してくれることなんて今まで無かったことなのでものすごく驚いたし、何が何だかよく分からなかった。
けれども何よりも僕のワンマンのO.Aとして会場の空気を作ろうとしてくれていること、そしてこの曲を演るにあたって二人が自分の知らないところで打ち合わせなり練習なり、そうした時間を費やしていてくれたことを考えたら本当に嬉しくて、そんな二人の粋な計らいにグッときて、不意に目頭が熱くなった。

なので僕は、もりきこver.の『愛しいひと』が終わったらステージに上がって彼らを紹介しようと決めていた。けれどもそのまま最後の曲へ繋いでいってしまったのでタイミングを失ってしまいそれは果たせなかったが、もりきこの二人をO.Aに呼んで良かったと心から思い、感謝の気持ちでいっぱいになった。
とてもO.Aとは思えない熱いステージをありがとう。
サプライズをありがとう。
君らはいいミュージシャン、かわいい後輩である前に、いい男だよ。
本当に素晴らしい、熱いステージをありがとう。
本当に本当に嬉しかった、ありがとう。


photo by tama

そんなもりきこが温めてくれたステージを引き継ぐ気持ちでステージのセッティングを終えると、僕は楽屋に戻ってひとつ大きな深呼吸をした。珍しく胸が激しくドキドキしている。過去のもっともっと大きくて広いステージより、もっともっとたくさんのお客さんの前に出てゆく時より、比べものにならないくらいドキドキしている。

「ヤバイ泰平くん、俺、すごい緊張してる!」

同じように楽屋にスタンバイしているドラムの泰平くんにそう話し掛ける。
ワンマンなのだから、自分のお客さんしかいないのだからもっとリラックス出来そうなものだが、実はそれは逆で、ブッキングライブであれば客席には知らない人もいるし、僕に興味が無い人もいるわけでしょう。
だからそれはある意味こちらとしても見てろよこのやろう、くらいの強い気持ちでいられるのだけど、ライブは好きな人に逢い、好きな人の前に立つようなモノ、と最近発見した僕にとってみれば、ワンマンは大好きな人たちばかりの前に立たなければならないワケで、そうした気持ちが高揚を超えて僕にひどい緊張をもたらしていた。

「準備オーケーですか?それではSE流しますー!」
aimスタッフのさきちゃんが楽屋へ伝えにくる。
「よろしくお願いしますー!」

僕はステージ脇でSEを聞きながら、緊張が収まらない気持ちのまま、手のひらを擦り合わせながら登場の瞬間を待つ。
すぐに出たいような、もうちょっと待って!と煙草をもう一服吸いたいような、そんな気持ち。
そんな僕の気持ちも知らず、楽屋で談笑を続けているちかちゃんと卓弥と泰平くんを僕は呼び寄せる。

「おいみんな頼む!傍にいてくれよ〜!」
どーしたんですか!とみんなが笑って傍にやってきた。

予定より十五分押しでスタートした僕のワンマンは、今回のセットリストの中でも断トツに古い、もう十七年も前の曲になる『大地の上で胸を張れ!』から幕を開けさせてもらったのだが、ごめん、正直に言う、その光景にね、いきなり泣きそうになったよもう。
出足が悪いと思っていたお客さんも開演時にはたくさんの人たちがaimを埋めてくれていて、胸を張るどころか頭を下げたい気持ちになった。
曲の後半からバンドインするこの曲はそれまで弾き語りで進行してゆくのだが、みんなが手拍子をして、みんなが笑っている、最高だ。自分の中では不安定に感じていた離陸も、彼ら三人がバンドインしてからは上手く上昇気流に乗ることが出来て、あとはもうオーディエンスみんなのおかげで最初から最後までただただ嬉しくて楽しい、この一言に尽きる時間だった。

それにしても他の共演者に気を使うことなくやりたいように演れるワンマンとはいえ、決して時間無制限というわけではないし、リリカルピースのVo,Gu.たいようや他の人たちもTwitterでツイートしていたように、開始四十五分でまだ四曲しか演っていないとかね、何をそんなに喋ることがあるのか、ホント歳を重ねる毎に言いたいことや話したいことが増えてしまい、ライブでの俺のさだまさし化はもはや止められないようだ。
(さだまさし氏のライブは三時間のライブ中、一時間は喋っていることで有名)

あまりこういうことを書くものではないのだろうけど、何とか上手く切り抜けられたので敢えて書いてしまうが、実はワンマン二週間前くらいから喉の調子がおかしくて、漢方を服んだり耳鼻咽喉科へ行ったり、前日は少しでも良くなれば、とニンニク注射を打ちに病院へ行ったものの病院が休みだったりと、己の自己管理力の浅はかさに情けなくもなったし、当日の自らのコンディションを疑って仕方がなかったのだけど、不思議だね、ライブになってお客さんの前に立つとそんな不安もどこかへ飛んでいってしまう。
そして不安も飛ぶと身体も軽くなる。
病は気から、って、本当にその通りだよね。

今年は本当に色々なことがあったなぁ。
でも人間生きていれば色々なことがあるのは特別なことでも何でもなくて、みんな同じだよね。
けれどもそんな色々な事柄の幾つかには心さえも巻き込まれそうになった時もあり、正直しんどい時もあったけれども、同時に色々な人たちが支え助けてくれた。自分のもとを去ってゆく人たちもいれば、変わらず傍で笑ってくれる人たちもいて、そんな笑ってくれる人たちと一緒にいることで新しく出逢った人たちもいて、それはむしろ、いなくなった人たちがいたおかげで感謝の気持ちが増幅された。
笑う門には福来たる、って、あれは絶対にウソではないよ。
後はもうひとつ、貧乏人は笑っとけ、というね。

僕の音楽活動はまだ続いてゆくけれども、今いるメンバーたちと一緒に音を奏でていることがこの先も続いてゆくとは思っていない。
物事を冷めて見ているのではなくて、彼らにしても他の誰かにしても、一緒にいることを当たり前とは思っていないからだ。
季節が変われば衣替えをして、四季が巡れば再び同じ服を取り出すけれども、その服をその時の自分がまた着たいと思うかどうかはまた別の話であるように。
そしてそれは自分だけに限らずとも、相手もまた同じであるように。

なぜって、みんなボーッと生きているわけではないじゃない。
個々に色々なことを考えながら、口にしなくとも色々なことをそっと経験してる。
だから今日の価値観を来年の今頃も同じように手にして、その価値観で物事と向かい合えるのかどうかなんて誰にも分からないし、例え変化したところで変化することに何の罪はない。
ただそこに誰かという相手が存在する時、今はもちろん、明日だって、来年だって、その先だって、それが同じであれば嬉しいな、と思う。
それが好きな人であればなおさら。
共有するモノなんて多くなくたっていい。
好きなモノが同じである必要もない。
大事にしたいのは、共有したいと思う気持ちと、嫌いなモノが同じであることだ。

たぶん人と人との営みはそれくらいの奇跡の上に成り立っているように思う。
だから変化の無い、変化を共に越えてゆけない関係に信頼関係なんて生まれるわけがないと考える。
あとはその変化をおおいに笑い合える、寛容なようでいて、能天気な心。

ワンマンを終えて思ったことは幾つもあるけれど、これだけは確かなことなので敢えて書く。
これはすごく乱暴な言い方だけど、誤解されることを承知で書く。
僕はあの時あの場所にいた人たちのことをまず一番に信じる。
来れなかったけれども、熱いメッセージをくれた人たちのことを信じる。
傍にいる人たちを信じる。傍で笑う人たちを信じる。
目に見えるモノを、形のあるモノを信じる。
その後のことは、これからまた作ってゆけばいい、そう思っている。

あの日、本編が終了した後、楽屋に戻って煙草に火をつけて着替えている際に、会場から『愛しいひと』のコール&レスポンスで恒例にもなっている

“ナーナナナナー!ナーナナナナー!”

というアンコールの大合唱が楽屋にまで聴こえてきて、え!なになに?と、本当に驚いたし、それは本当に嬉し過ぎる響きだったのだけど、後から聞けばそれはサプライズで、始めから会場のみんなに仕組まれていたことだと聞いてなおさら嬉しくなった。
十月の自分の誕生日の翌日に新宿でライブがあった際、打ち上げの席でサプライズをしてくれたお客さんたちに感動したように、あの日aimの受付で来場者の人たち全員の写真をチェキで撮影していたのも、メッセージカードを配っていたのも、いつも観に来てくれているお客さんたちが先頭に立って周りの人たちの協力を仰ぎ、ライブの最後でステージで渡そうとしてくれてのサプライズだったことも後に聞いて、本当に本当に胸が熱くなった。

でもそれはね、写真とメッセージカードがたくさんあったりまだ書いていない人たちもいて、ライブ終了までにまとめられなくて果たせなかった、と聞いて笑ってしまったけど、それもまた嬉しいエピソードとして胸に刻まれた。
本当に本当に素晴らしいサプライズをありがとう。
あの場でサプライズが出来なくとも、その話自体が俺にとってのサプライズだったよ、本当に!

今年の五月の終わりにギターのちかちゃんとベースの卓弥、その時のサポートドラマーであったまっちこと町田くんが、十一月の大関東ギターエロスへの出演やワンマンの開催をこれでもかというほどの勢いで後押ししてくれて、その後紆余曲折あったのちにPOTATO HEADのドラマーである泰平くんがサポートに入ってくれて、本当に三人には助けられたし、お客さんのみんなにも助けてもらえたこと、感謝してます。
傍にいる人たちは分かると思うけれど、僕はその場その場の感覚で物事を進めていってしまう質なので、それで振り回されたり困惑してしまうことも多々あると思う。
だからね、ついてきてくれてありがとう、という気持ちでいっぱい。
シナリオを書く、なんてことにも一番程遠い場所にいる人間だからね、今年起きたこと、今年形になったことはシナリオに無かったことばかり。

それなのにこうして活動としての形が十二月のワンマンまで成り立ったことは、周りの人たちの協力があったからこそ他ならない。
それにワンマンってね、ワンマンだからこそ一人では出来ないことのほうが多くて、色々な人たちの協力や力添えが無ければ成り立たないんだよね。
俺なんて一番楽なもんなんだ、曲を作って、あとはそれを歌っていればいいだけなのだから。

あの日、これだけはライブで伝えようと思っていたことなのにすっかり失念してしまって言い忘れてしまったこと。
俺はね、歌いたいことが無くなることなんてこれっぽっちも怖くはないし悲しくもないんです。
ただ、伝えたい人がいなくなることが一番悲しくて、一番怖い。
それは日常の中で関わる人たちに対してもそうだし、ライブで目の前にいる人たちに対してもそう。
だから、伝えたい人がいなくなった時が、僕が歌うことを辞める時だと思っています。

まだ観に来てくれた人たちへのお礼も半分も済ませられていないけれども、本当に楽しい時間をどうもありがとう。
あまり生産的に曲を作れる人間ではないけれども、無為に十曲作ることよりも、今後最低十年は歌い続けることの出来る曲を一曲でも多く残すことが、僕にとっての大事な仕事だと思っています。
君を守りたいとか、君を愛しているとか、みんな頑張れとか、そうした歌が世の中にはたくさん溢れていて、それで勇気づけられることもたくさんあるけれども、そう思っていても守れなかった、愛せなかった、頑張れなんて無責任に言えなかった、そういう悔しさや無念、その中に潜む想いを歌っていきたいと思っています。

いや、ちょっと真面目に書いてしまったけれどもね、あとはやっぱり、女の子のおっぱいについてもまだ書きたいですね、ライブで定番になりつつあるスーパーフルーツを凌駕するようなキラーチューンを!
それから久々に三時間なんてライブを演って途中で朦朧としてきたことはここできちんと吐露しておく!
実際通しリハなんて一度もやっていないので、本番でどれくらいの時間演るなんて本人が一番分かっていないし、恥ずかしながら途中で足がつったくらいだ。
でも今回で四度目のワンマンだけど、今回が一番短いワンマンなのだ、と言ったら驚くかな。
過去最長のワンマンは、カトヒロ(現在カトヒロキング)と一緒にやっていた頃に記録した、三時間四十分のワンマン。
あはは、これ、やり過ぎだよね、演るほうよりも観ているほうがずっと辛い。

そんなわけでまだ書いていないこともあるような気がしてならないのだけど、ライブ同様長くなってしまいそうなのでこの辺で!
あまりこういうことは書かないのだけど、せっかくのワンマンだったし、今回のセットリストを。
そして三曲あった新曲のうち、時間や構成上省かなければならなかった為に一曲しか出来なかったけれども、その新曲の歌詞も載せておきます。
たぶんこの曲は、今後ライブで大きな役割を果たしてくれる曲だと確信しているので!

あとは僕の音楽にはいなくてはならない存在に昇華したギタリスト、ちかちゃんこと近沢くんのブログと、可愛くも頼もしい後輩の元イエスタデイ、うみんちゅのブログのリンクも貼っておく。
そして素晴らしきO.Aを飾ってくれたもりきこジュニーちゃんのブログも。

近沢博行のキョシューを放て!

うみんちゅブログ、うみのおと

JUNNYの意気地ナシ奮闘記


photo by Soogie


photo by Soogie


photo by Soogie


photo by tama


エンディング、クレヨンでジェット風船が舞う。
photo by Soogie


このメンバーで一度やってみたかったことが叶ったカーテンコール。
photo by miyuki


同じくこれも!photo by hiromi

それから一日中カメラに動画にと動き回ってくれたカメラマンのひこちゃん、どうもありがとう。
そして『劇的な瞬間』で恒例となったピンクタイムでの俺の無茶ぶりに応えてくれて会場を湧かせてくれたドラム泰平くん、どうもありがとう、気を悪くしないでくれ。

みんな本当にどうもありがとう。
すごーく楽しくて幸せなワンマンでした!
大事な一日を一緒に過ごしてくれて本当にありがとう!
一生忘れない、ワンダフル!


『2013年12月13日(金曜日)恵比寿club aim』
鈴木ナオトワンマンセットリスト

1.大地の上で胸を張れ!
2.愛しいひと
3.水の中の涙
4.ぼくの恋人
5.さんまのブルース
6.道の途中
7.情熱の詩
8.蛍(近沢くんと弾き語り)
9.夜の森〜素晴らしい世界(弾き語り)
10.ポケット(弾き語り)
11.フリ?フリ(弾き語り)
12.僕が静かに飛べる時(泰平くんとツーピース)
13.ミザルキカザル(新曲)
14.劇的な瞬間
15.君を思う
16.まるい月
17.スーパーフルーツ
18.月にさけべ!
アンコール
19.環七通り
20.クレヨン


『ミザルキカザル』

お前の話は聞きたくないのさ
黒い腹なんて見たくはないのさ
ミザル!イワザル!キカザル!
ミザル!イワザル!キカザル!

地雷をバラ撒くうす汚ねぇ手で
今日もコソコソ誰かと握手をしている
あいつに地雷を踏ませたいんだろ
さぁみんなで一緒に嫌いになりましょう!

俺は知ってるぜ
みんな知ってるぜ
甘い言葉は賄賂です
その正体は嫉妬です
お前ジャイアン?
あいつのび太?
あとはみんなスネ夫か!

実は聴いたぜ!言ってたぜ!
実は聴いたぜ!言ってたぜ!

他人の愚痴や噂の孵化は早い
すぐに羽根が生えてヒラヒラ飛んでく
ほら、お前の肩に止まったよ
たたき殺すも逃がすもお前次第だぜ

次は俺か?
まさか俺か?
俺はのび太?
やっぱお前ジャイアン?
その話は出来過ぎだ!

ミザル!イワザル!キカザル!
そんな腐ったもんは
嗅ぐな!触れるな!味わうな!
ミザル!イワザル!キカザル!
そんなあぶねー道は
行くな!渡るな!歩くな!

俺は俺だ!どうってことねぇぜ!
敵は誰?味方は誰?
その考えもNO! NO! NO! NO!

ミザル!イワザル!キカザル!
そんな腐ったもんは
嗅ぐな!触れるな!味わうな!
ミザル!イワザル!キカザル!
そんなあぶねー道は
行くな!渡るな!歩くな!

ミザル!イワザル!キカザル!
そんな怪しいもん
貰うな!染まるな!飲み込むな!

ウキキキキキキーーッ!!


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