本物のアルバム

  • 2014.01.23 Thursday
  • 05:10


アルバムを眺めている。ビールは切れてしまったので、こんな夜中だけれどもコーヒーを淹れて飲みながら、アルバムを眺めている。

昨年十二月のワンマンの際、毎回僕のライブを観に来てくれているお客さんの女のコが先頭に立って、その周りの仲の良いお客さんたちやその日来場してくれたお客さんたち、ライブハウスのスタッフの人たちが協力して一冊のアルバムを作ってくれて、先日十五日の新宿でのライブが終わった後に、ハイ!どーぞ!と僕にプレゼントしてくれたのだ。

真っ赤なアルバムの表紙には、ギターにネコにビールと僕の三大好物がフェルト地の絵となって型どられていて、ちょっと恥ずかしくなってしまうくらい大きな文字でナオトと書いてある。
アルバムの表紙を開いてみると、始めにカメラマンのお客さんであるスーギーさんが撮ってくれた写真や、ギターのちかちゃん、ベースの卓弥、ドラムの泰平くんの写真にそれぞれのメッセージが添えられてあり、次のページをめくってみると、今度はお客さんの写真とメッセージが添えられてある。その次のページも、その次も、そのまた次も、といったように。

全部で三十六ページあるアルバムの最後のほうには、あの日来場出来なかったけれども、僕に所縁ある人たちの写真とメッセージまで同じように収められていた。
普段面と向かって聞いたことなどないような言葉やふざけた言葉も、もうどれもこれも胸が熱くなるメッセージばかりで、あの日のライブだけでも胸いっぱいだったのに、こんな素敵なプレゼントまで頂いて、僕は本当に幸せ者だと思った。

いつの間にこんなことをしていたの?と尋ねてみると、随分と前からこのアルバムの企画を考えていたらしく、あの日受付で来てくれた人たちの写真を撮り、メッセージカードを渡して、そのようなことをしていることが僕にバレないようにと、恵比寿club aimのスタッフや、あの日オープニングアクトを務めてくれたもりきこの二人やメンバーのちかちゃん等に協力を仰いで、僕を楽屋に軟禁していたらしい。
もちろん僕自身、楽屋に軟禁されていた自覚はまるで無いのだが、それもそのはずで、開場前に表へ出てコンビニへ行ったりフロアをフラフラしている僕をaimのオーナーである村上さんが見つけると、

「もう!ナオトさんは主役なんやからそんなフラフラしてないで楽屋にドカッと腰を降ろしててください」
と、いやぁ、そう言われてもなぁ、と楽屋で落ち着くことを促されてみたり、O.Aのもりきこがステージに上がって開演した際に楽屋を出てフロアで観ようとしていた僕をギターの近沢くんが呼び止めて、

「いや、やっぱりナオトさんはメインなんだから自分の番まで表出ないほうがいいですよ」
と言われて、あ、やっぱそうかな、そっか、うん、じゃあ中にいる。
といったようにひどくナチュラルな誘導によって楽屋に留まらされていたので、のちに考えてみれば、すでにあの時からこのアルバムを作る為の計画が実に自然な形で遂行されていたことを知る。

でもね、昨年のワンタイにも少し書いたけれども、去年は人生初と言っていいほどのドロドロな人間関係に悩まされて、大事にしていたモノの幾つかを失った一年でもあり、同時に自らの未熟さも情けなさも知った一年であったので、一年の集大成ともいえるあの日のワンマンは、一番の目的である、観に来てくれた人たちに楽しんでもらいたい、という強い思いの裏側で、自分はまだそこにいていいのか、自分はまだ歌う価値があるのか、自分が歌うことで誰かの為になれているのか、との自らの問いを晴らすことも閉じることも出来る、いわば一つの答えが出るに違いない重要なライブだった。

そしてそれは結果として幾つか前のワンタイにも書いた通り、あの日観に来てくれた人たちやメンバーみんなのおかげで素晴らしい一日にさせてもらえたのだけど、あれから一ヶ月以上の時間が経って新年も明けて、再びあの日の会場の温度や空気、何よりもあの日会場に足を運んでくれたお客さんたちの思いをこのような形で知ることが出来て、見返すたび、読み返すたび、幾度も胸にぐっとくる。

これから先、自分が何かに迷った時、何かで元気を失くしている時に、必ずや心に確かな勇気と力を与えてくれるこのアルバムは、紛れもなく一生の宝物だ。
だってね、ホントこのアルバムを眺めながらビール呑めてしまうのだもの。

これね、俺が自分で言うのもおかしいかもしれないけど、愛でおっぱい。
じゃなくって、愛でいっぱい。
でも愛で溢れているけれども、アルバムだからしっかりそこに閉じ込められてるの。
本当のアルバムだなぁ、って、そう思う。

たくさんの曲が入ったCDって(昔はレコードね)アルバムって言うでしょう。
あれ、どうしてアルバムという名称で呼ぶようになったのか、このアルバムを見ていたらハッと気付いた。
ずっと大切なもの、だからずっとしまっておきたいもの、時々開きたくなるもの。
一葉の写真を手にして思い出や想いが溢れて、涙をこぼしながらも微笑んでしまうようなもの。
それが本当のアルバムなんだ、って。

だからもう一度言う。
これは本物のアルバムだなぁ、って。
宝物だなぁって。

このアルバムを率先して作ってくれたお客さんの女のコにはもちろんだし、協力してくれた人たちにこの場を借りてお礼が言いたいです、本当に本当にどうもありがとう。

一月も半ばを過ぎて、やっと今年初めてのワンタイ。
随分と遅い更新になってしまったけれども、今年初めて書くブログでこのアルバムのことに触れることが出来たことを嬉しく思う。
あらためて、自分は周りの人たちに生かされているのだと、支えられているのだと感謝することが出来て嬉しく思う。

2014年。
今年もみんなと一緒に笑いたい。
こんな俺ですが、今年も最後までお付き合いして頂ければ嬉しいです、本当に。

最後に、このアルバムに触れて書いてくれたギタリスト、ちかちゃんこと近沢くんのブログも貼っておきます。
『近沢博行のキョシューを放て!〜人間アーティストとスーパーマン』

あぁもう、これは本当に嬉しいなぁ、、、
この素晴らしき愛あるアルバムに、
心を込めてありがとう、ワンダフル!

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